女子ゴルフの国別対抗戦「インターナショナル・クラウン」が24日からアメリカ・メリーランド州のケーブス・バレーGCで開幕します。同大会はLPGAが今年新設し、2年に一度偶数年に行われます。2013年11月25日付けの女子ゴルフランキングに基づいて、各国上位4選手の合計が最も少ない8チームに出場権が与えられました。その8チームは、アメリカ、韓国、日本、タイ、スペイン、スウェーデン、オーストラリア、台湾です。
世界のそうそうたるメンバーが集結します。現在、女子世界ランキング1位のステイシー・ルイス(アメリカ)、同3位のパク・インビ(朴仁妃、韓国)、同5位のレクシー・トンプソン(アメリカ)、同7位のカリー・ウェブ(オーストラリア)らが国の威信をかけて争います(世界ランキングは2014年7月21日現在)。日本からは宮里藍、宮里美香、横峯さくら、比嘉真美子の日米合わせて50勝の4選手が日の丸を背負って世界の強豪と激突します。
【「インターナショナル・クラウン」出場選手一覧】
・アメリカ:S.ルイス、P.クリーマー、L.トンプソン、C.カー
・韓国:朴仁妃、リュー・ソヨン、チェ・ナヨン、キム・インキョン
・日本:宮里藍、宮里美香、横峯さくら、比嘉真美子
・タイ:P.ファトラム、A.ジュタヌガン、M.ジュタヌガン、O.サタヤ
・スペイン:A.ムニョス、B.レカリ、C.シガンダ、B.モゾ
・スウェーデン:A.ノルドクビスト、C.ヘドウォル、P.リンドバーグ、M.パームリド
・台湾:ヤニ・ツェン、テレサ・ルー、キャンディ・クン、フェービー・ヤオ
・オーストラリア:K.ウェブ、K.カーク、R.ライト、M.リー
2016年のリオ五輪で復活することが決まっているゴルフ競技を睨んで、女子ゴルフのワールドカップとも呼べる本大会が今回初開催されます。ということで簡単に大会概要を説明しておきます。8カ国各4選手が出場し、本日24日からの3日間は各4チームの2つのグループに分かれて予選グループを総当たり方式で戦います。予選グループの組み合わせは既に決まっているので、ブックメーカー(スポーツブック)「bet365」が発表しているグループリーグ突破オッズを確認しながら見てみましょう。
【「インターナショナル・クラウン」グループリーグ突破オッズ】
※オッズは24日午後6時現在
日本はグループBに属し、24日(初日)にスウェーデン、25日(2日目)にオーストラリア、そして26日(3日目)に強豪・韓国と激突します。「bet365」のオッズでは、韓国(グループAはアメリカ)がひとつ抜けた存在で、あとは横一戦という見立てをされています。日本としてはまずは予選グループ突破のためにスウェーデン、オーストラリアに勝って「日韓戦」へと弾みをつけたいところでしょう。
大事な予選グループは、各国2選手を1組として、2ペアで戦います。日本は、2006年の南アフリカワールドカップ以来のコンビ結成となる宮里藍・横峯がタッグを組み、もう一つは宮里美香・比嘉のペアで戦います。2人1組の各ホールいい方のスコアを採用する「フォアボール形式のマッチプレー」でこの予選を争います。
宮里藍は公式記者会見で「それぞれの国を背負って戦うという意味で、普段とは違う緊張感があります」とコメント。「本大会では新しい自分を見せることができたらいい」と抱負を語っていました。日韓戦では9勝2敗と強さを見せ、女子世界ランキングでは日本最高の38位の横峯については「大きい場面になればなるほど肝が据わる」と言い、全幅の信頼を寄せているようです。前週の米国ツアー「マラソンクラシック」では今季最高の12位タイに入るなど調子を上げている宮里藍が日本をけん引してくれることでしょう。
グループリーグで勝てば2ポイント、引き分けで1ポイント、負けは0ポイントの「ポイント制」で争い、ポイント数上位2チームと、3位同士のプレーオフを勝ち上がった計5カ国が最終日の決勝ラウンドに進出します。決勝ラウンドは5カ国20選手によるシングルス戦を行い、予選からのポイントが最も多い国が初代の女子ゴルフ世界一の称号を得ることができます。
では、初代女子ゴルフ世界一の戴冠を受けるのはどの国でしょうか?「bet365」によると、優勝最有力がアメリカ、僅差で韓国という予想となっています。日本はオーストラリアと並ぶ4番手との見立てとなっています。通常のストロークプレーでは4日間通して実力が出やすく、ランキング通りに進むことが多いのですが、マッチプレーとなればまた異なってきます。日本勢には是非とも「攻めのゴルフ」で初代女王の座について欲しいものです。
【「インターナショナル・クラウン」優勝国オッズ】
※オッズは24日午後6時現在
大会の模様は、WOWOWが初日から生中継するようです。嬉しいことに初日は無料で見ることができます。真夏の女の戦いは、大暑を迎えた日本を一層“熱く”してくれるに違いありません。