難コースとして名高いアメリカ・ペンシルベニア州にあるオークモントカントリークラブで、松山英樹がメジャー初制覇に挑みます。第116回目を迎えるメジャー第2戦「全米オープンゴルフ2016」が日本時間の16日に開幕します。
今年の全米オープンには日本からは松山を筆頭に、5月に行われた日本地区予選会を突破した池田勇太、谷原秀人、宮里優作、谷口徹を合わせて5人が出場します。日本勢で見た場合、リオ五輪の日本代表争いも同時に繰り広げられるとあって、ポイント争いも含め非常に注目度の高い大会となります。
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PGAから大会前に発表される「パワーランキング」(優勝予想)では、松山は全体の11位にランクインするなど、メジャー初制覇はもはや時間の問題という見方もあるほど現実味を帯びてきています。直近の試合となった「ザ・メモリアルトーナメント」でよもやの予選落ちをした松山ですが、昨年の2位のダスティン・ジョンソンと、2005年大会で3位に入ったセルヒオ・ガルシアと同組となった予選ラウンドから攻めてほしいものです。
【全米オープン2016「パワーランキング」上位】
※「PGA公式サイト」より抜粋
チェンバーズベイで行われた昨年の同大会では、ジョーダン・スピースがダスティン・ジョンソンの猛追を振り切り、5アンダーで初優勝を果たしました。このスピースは2015年のマスターズに続くメジャー連勝で、グランドスラムへの期待も大きく膨らんだ年となりました。敗れたジョンソンも“飛ばし屋”の異名の通り、昨年の18番(601ヤード)のパー5で何と2オンに成功し、逆転優勝を引き寄せたかに見えましたが、3パットで惜しくもスピースに軍配が上がりました。
【全米オープン2015最終日ダイジェスト】
さあ、今年の全米オープンにはどんなドラマが待ち構えているのでしょうか?そして、誰がジャック・ニクラウス・メダルを授けられるのでしょうか?ブックメーカー「888sport」が全米オープン2016の優勝オッズを発表しましたので見てみましょう。
【全米オープンゴルフ2016優勝オッズ】
※オッズは15日正午現在
優勝最有力には世界ランキング1位のジェイソン・デイで7.50倍、2番手には同3位のローリー・マキロイが8.50倍のオッズが付いています。3番手にはデイフェンディングチャンピオンのスピースで10.00倍、4番手には昨年の雪辱を誓うジョンソンで15.00倍のオッズとなっています。5番手集団は初優勝を狙うフィル・ミケルソンとジャスティン・ローズで26.00倍、リッキー・ファウラーが31.00倍であとを追う展開となっています。
注目の松山はアダム・スコットらと並んで8番手となる34.00倍のオッズが付いています。オッズ表右側には「(1-5)」とありますが、これはトップ5に入るかどうかのオッズで、松山は7.5倍と優勝争いには絡んでくるであろうオッズとなっていますね。その他の日本勢では、池田と谷原が751.00倍、宮里が1001倍、谷口が2001倍のオッズとなっています。
世界1位のデイは12日に風邪をひくなどコンディショニングに不安の声が上がっていますが、本人は開幕日の木曜日に照準を合わせて調整できていることを強調し、全米オープン初制覇に意気軒昂です。2011年大会で2位だったデイに大差をつける形で優勝しているマキロイも昨年のケガからも復調し、2回目の頂点を虎視眈々と狙っています。
連覇を狙うスピースは今季メジャー初戦「マスターズ2016」では、2位に5打差をつけてサンデーバックナインに入りましたが、連続ボギーで迎えたパー3の12番ホールで目を疑うような「7」をたたき出し、首位から陥落してしまった悪夢がありました。メジャー第2戦ではこの悪夢を払拭できるかが大きなポイントになってくるでしょう。
デイ、マキロイ、そしてスピースの“新ビッグスリー”に割って入りたい松山は、コースレイティング「77.8」と高難度のコースを前に「スコアはやってみないとわからない」としたものの「ここで勝つための準備をするだけだと思っていた」と手ごたえを口にしていました。平常心で戦いたいという日本の若武者が新ビッグ3に宣戦布告といきたいところです。
第116回全米オープンゴルフは日本時間の16日午後7時45分に戦いの火ぶたが切って落とされます。地上波での生中継はテレビ朝日系列で17日午前2時31分~、18日午前1時~、19日午前6時10分~、20日午前2時40分~と生中継予定です。