“マーチマッドネス”の季節が今年もやってきました。全米を最も熱くさせる「NCAAカレッジバスケットボールトーナメント2017」が現地14日(日本時間15日午前7時40分~)に開幕します。
日本時間の13日に今年のトーナメント出場68チームによる組み合わせが決定しました。注目の第1シードには、ディフェンディングチャンピオンのビラノバ大(イースト地区)、ゴンザガ大(ウェスト地区)、カンザス大(ミッドウェスト地区)、そしてノースキャロライナ大(サウス地区)の4チームが選出されました。
【NCAAカレッジバスケットボールトーナメント2017組み合わせ】
※「ESPN」より抜粋
上記トーナメント表でチーム名の左側の数字がシード順で、その地区におけるそのチームの強さのひとつの目安になります。また、NCAAカレッジバスケットボールでは、毎週全米の担当記者による投票で決まる「APトップ25」と大学のヘッドコーチらの投票で決まる「USA Todayコーチ投票」の2つの指標があり、これらの順位が今シーズンのチームの力を見極める判断材料となります。
【APトップ25 とUSA Todayランキング(最新)】
※「ESPN」より抜粋
今回選出されたトップシード4校を中心に優勝争いが展開されていくわけですが、逆にこの4校をどのチームが倒すのかにも大きな注目が注がれ、カレッジファンたちは熱狂するのです。今年のトーナメントの日程は以下のようになっています。
【NCAAカレッジバスケットボールトーナメント2017日程(現地時間)】
① 3月14日・15日:ファーストフォー
② 3月16日・17日:1回戦(ラウンド64)
③ 3月18日・19日:2回戦(ラウンド32)
④ 3月23日・24日:地区セミファイナル(スウィート16)
⑤ 3月25日・26日:地区ファイナル(エリート8)
⑥ 4月1日:準決勝(ファイナルフォー)
⑦ 4月3日:決勝(ファイナル)
さて、今年の“マーチマッドネス”を勝ち上がり、全米No.1の栄光を掴むのはどのチームでしょうか?日本語対応のブックメーカー「Pinnacle(ピナクル)」がNCAAカレッジバスケットボールトーナメント2017の優勝オッズを発表しましたので見てみましょう。
【NCAAカレッジバスケットボールトーナメント2017優勝オッズ】
※オッズは14日午前10時現在
<NCAAカレッジバスケットボールトーナメント2017最新オッズ情報(bet365発表)>
「Pinnacle(ピナクル)」が優勝最有力に名前を挙げているのが、昨年の準優勝校であるノースキャロライナ大で7.000倍のオッズとなっています。2番手には昨年の優勝校・ビラノバ大で8.190倍、3番手にはデューク大とゴンザガ大が並んで9.150倍、4番手にアリゾナ大で9.660倍、5番手にはカンザス大で9.680倍と以上の6校が一桁オッズとなっています。
ブックメーカー予想の優勝候補筆頭のノースキャロライナは、今シーズン残り4試合でそのうち2試合に敗れながらも、サウス地区の第1シードとなりました。ACCトーナメントではデューク大にも83-93で敗れており、ACCの王座をもっていかれました。チームの中心のジャスティン・ジャクソンは今シーズン1試合平均18.1ポイントを奪い、キャリアハイの実績を残しました。トーナメントでもチームの牽引を期待されています。
ただ、サウス地区には第2シードとして優勝候補の一角にも名前が挙がるSEC王者のケンタッキー大(優勝オッズ:12.000倍)や、第3シードには名門・UCLA(16.580倍)なども虎視眈々とファイナルフォー入りを狙っており、全く余談は許されません。
昨年の王者・ビラノバ大はイースト地区のトップシードであり、シーズン31勝3敗で全体1位となるシードを得て、大会連覇を狙います。チームのポイントゲッターであり、司令塔のジョシュ・ハートはこれまで通算1891ポイントを獲得しており、大ブレイクした昨シーズンに続いて、シーズン600ポイント以上を奪っているガードです。彼の活躍でチームを再び全米No.1の座に導くことができるのか注目です。
ただし、このイースト地区は最も激戦と言われており、何より第2シードにはプレシーズンで優勝候補の大本命にも挙げられていたデューク大が、地区ファイナルでビラノバ大連覇の行く手を阻んでくるでしょう。デューク大はACCトーナメントでノースキャロライナ大を破り、今シーズンのACCを制しています。数多くのタレント軍団の中で、今シーズンはSFのルーク・ケナードの活躍が目立ちました。「ビラノバ対デューク」が実現するのか全米の視線が注がれます。
ウェスト地区の第1シードは、今季まだ1敗しかしていないゴンザガ大です。そつなく安定して得点を奪い、試合をものにしていきます。フィールドゴール%が51.8と非常に高く、この数字がチームの強さを物語っています。ゴンザガ大といえば、日本のバスケットボールファン注目の八村塁です。明成高からゴンザガ大に進学し、フレッシュマンながら今シーズン早くも25試合に出場し、70ポイントを挙げました。語学のハンデなどありながら、全米屈指のバスケットボール名門校でロスターに名を連ねる19歳の若武者には驚かされます。八村のマーチマッドネスデビューにも期待したいところです。
カンザス大が28勝4敗でミッドウェスト地区の第1シードとなりました。カンザス大の中心はフランク・メーソンⅢでしょう。彼の抜群の得点能力でカンザス大を全米王者へと導くことができるでしょうか。カンザス大はBig-12トーナメントの準々決勝でTCUに惜敗しており、このあたりがチームにどのような影響を及ぼしているか心配です。また、プレシーズンで優勝候補の一角に名を連ねていた第3シードのオレゴン大(18.260倍)や、第4シードのパーデュー大(20.980倍)と第7シードのミシガン大(53.510倍)のBig-10コンビにも要注意です。