4年に1度開催される世界最大のスポーツイベントの一つ、FIFAワールドカップの開催が間近に迫ってきました。世界中が熱狂し、その結果がその後の国際関係にまで影響を与えてしまうこの祭典の各種オッズをブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」が発表していますので、その数字を参考に大会展望をご紹介していきます。
2018年ワールドカップは東欧初となるロシアで開催
ロシアで開催される2018年ワールドカップ。東ヨーロッパで初めての開催となる今大会には6つの連盟から32の国が集結し、4年に1度の覇権を競います。大会のスタートは6月14日(木)。開催国ロシアとサウジアラビアの一戦で幕を下ろします。
7月15日(日)に行われる決勝の舞台となるのは、ロシアの首都モスクワに位置するルジニキ・スタジアム。81000人を収容し、普段はスパルタク・モスクワとCSKAモスクワのホームとして使用されているこのスタジアムで新たなる世界王者が誕生することとなります。
前回2014年大会はドイツが4度目の頂点の座をつかむ
2014年ブラジルワールドカップを制したのはドイツ。これでブラジルに次ぎ、イタリアと並ぶ4度目の優勝となりました。MVPにはアルゼンチンのリオネル・メッシ(バルセロナ)、得点王にはハメス・ロドリゲス(現バイエルン・ミュンヘン、当時モナコ)が輝いています。
ドイツは準決勝では開催国ブラジルを史上まれに見る大勝劇といってもいい、7-1という圧倒的なスコアで下すと、続く決勝ではアルゼンチンを相手に苦戦するも延長後半のマリオ・ゲッツェ(現ボルシア・ドルトムント、当時バイエルン・ミュンヘン)のゴールで見事勝利し、24年ぶりの優勝を勝ち取りました。
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優勝オッズはブラジルの雪辱に一番の期待がかかる
【ロシアワールドカップ優勝オッズ】
※オッズは13日午前8時現在
<ウィリアムヒル 登録方法>
ブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」が発表した優勝オッズでトップに立ったのは、2002年大会王者で前回4位のブラジル。オッズは5.00倍となりました。続く2番手には前回王者にしてブラジルの野望を粉砕したドイツで5.50倍、3番手には1998年大会の王者フランスで6.50倍、4番手には2010年王者のスペインで7.00倍となっています。
日本は24番手の251.00倍。アジアでは401.00倍の韓国、501.00倍のイランとオーストラリア、1001.00倍のサウジアラビアを抑えてトップに挙げられています。
得点王オッズは優勝候補のエースたちが並び立つ
【ロシアワールドカップ得点王オッズ】
※オッズは13日午前8時現在
得点王オッズでトップは9.00倍でブラジルのネイマール(パリサンジェルマン)。次に10.00倍に挙げられたのは2選手で、フランスのアントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリッド)とアルゼンチンのリオネル・メッシ(バルセロナ)。
続いてポルトガルのクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリッド)とドイツのティモ・ヴェルナー(RBライプチヒ)が15.00倍、ブラジルのガブリエル・ジェズス(マンチェスター・シティ)が17.00倍となりました。
なお、日本人では49番手タイの101.00倍に香川真司が挙げられています。
MVPオッズはメッシの2連覇に期待
【ロシアワールドカップ大会MVPオッズ】
※オッズは13日午前8時現在
「William Hill(ウィリアムヒル)」発表のMVPオッズでトップに立ったのは、前回大会MVPのリオネル・メッシで8.00倍。得点王に続いての選抜となりました。2番手はネイマールで9.00倍、3番手はクリスティアーノ・ロナウドで13.00倍、4番手はアントワーヌ・グリーズマンで17.00倍と、得点王オッズで名を連ねた面々が再びここでも挙げられました。
なお、日本のヴィッセル神戸に移籍したことで話題となったスペインのアンドレス・イニエスタは6番手の26.00倍に名前が挙がっています。
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ブックメーカー情報局支局通信「ロシアW杯特集」
地に堕ちたサッカー王国の威信、復活なるか?
6度目の優勝を目指した自国開催の前回大会ではまさかの惨劇を披露してしまう羽目となったブラジル。ワールドカップで丸つぶれとなったプライドはワールドカップで取り戻すしかありません。今大会のブラジルは優勝を至上命令としていることでしょう。
2016年の自国開催だったリオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得し、さらに代表チームはここ2年無敗と好調を維持。エースのネイマールもロマーリオと並び歴代3位となる代表通算55ゴールを決めるなど、明るい話題に事欠きません。ブラジルはロシアの地でサッカー王国の復権となるのでしょうか。
抜群の安定感のもと、ドイツは2連覇の夢を追う
前回王者のドイツは長期政権となったヨアヒム・レーヴ監督のもと、3度目のワールドカップを迎えることとなりました。レーブ監督就任以降はEURO2008準優勝、2010年南アフリカワールドカップ3位、EURO2012で3位、2014年ブラジルワールドカップ優勝、EURO2016ベスト4と、参加したすべてのビッグタイトルでベスト4以上という安定ぶり。ちなみに揺る言・クリンスマン前監督のもとヘッドコーチを務めた2006年ドイツワールドカップでも3位に入っています。今大会も上位進出は間違いないでしょう。
目指すは1934、1938年のイタリア、1958、1962年のブラジル以来となる2連覇。ドイツが新たな歴史に名を刻む時が来たのかもしれません。
若き俊英集うフランスが2度目の優勝を狙う
アントワーヌ・グリーズマン、キリアン・ムバッペ、ポール・ポグバ、サムエル・ユムティティ、ウスマン・デンベレなど、移籍金100億円を超えるレベルの選手たちが多く集うフランス。1998年以来の優勝を果たす準備は整ったと見ていいはずです。
不安材料は成績の波が激しいことでしょうか。1998年大会で優勝した次の2002年大会ではグループリーグ敗退。2006年大会で準優勝すると2010年大会では再びグループリーグ敗退。2014年はベスト8なので、ジンクス通りにいくとグループリーグ敗退となってしまいます。フランスはこの負のデータを覆し、2度目の優勝を果たすことができるでしょうか。
スペインは巨大戦力をうまく融合させることができるか
2010年大会を制覇しながらも、次の2014年大会ではまさかのグループリーグ敗退となったスペイン。2016年からは現在51歳と若いフレン・ロペテギ監督に指揮を託し、巻き返しを図っています。
今回のスペイン代表の中軸メンバーはやはりレアル・マドリッドとバルセロナの所属選手たち。レアルが6人、3人となりました。元所属を含めればさらに5人増え、過半数の14人に。過去10年でUEFAチャンピオンズリーグを合計7度制している両雄の力が結集すれば、怖いものなどないことでしょう。
その両チームで長年控えゴールキーパーとして活躍したロペテギ監督は、両チームの融合を果たす面では最適の人材かもしれません。近年のカタルーニャ独立問題もあり、レアル・マドリッドとバルセロナの間には難しい空気が流れているので、チームが一丸となるのは大変なのも事実ですが、スペインはその持てる戦力を活かし、2010年以来2度目の優勝といきたいところです。