いよいよ全米を揺るがし、熱狂の渦に巻き込む年間最大のスポーツイベント、スーパーボウルの開催が近づいてきました。日本時間の2月4日に行われるアメリカンフットボールの世界最高リーグ、NFLによる全米最強決定戦であるスーパーボウル。
ヨーロッパで人気の高い新興ブックメーカーで、日本語にも対応しているブックメーカー「NetBet」が優勝オッズを発表していますので、その数字を参考に大会展望をご紹介していきます。
2019年のスーパーボウルはペイトリオッツとラムズの対戦となる
第53回目を数える今回のスーパーボウルはジョージア州アトランタのメルセデス・ベンツ・スタジアムで開催されます。アメリカン・フットボール・カンファレンス(以下AFC)を勝ち抜いたのはニューイングランド・ペイトリオッツ、そしてナショナル・フットボール・カンファレンス(以下NFC)を勝ち抜いたのはロサンゼルス・ラムズとなりました。
注目のハーフタイムショーはメインパフォーマーに世界的知名度を誇る人気バンドであるマルーン5、そしてゲストパフォーマーにラッパーのトラヴィス・スコットとビッグ・ボーイの3組の出演が正式発表されました。
毎年大きな注目を集めるこのハーフタイムショーですが、2016年にサンフランシスコ・フォーティナイナーズの元QBコリン・キャパニックが人種差別や警察官の暴力に抗議して国歌斉唱時に起立を拒否したことでNFLが事実上彼を追放処分とし、その人種差別撲滅に対する消極的姿勢が浮き彫りとなったことで多くのセレブたちが出演を拒否する事態に見舞われていました。
そのためか、まずトラヴィス・スコットがNFLとともに社会的正義をサポートする非営利団体に50万ドル、そしてマルーン5も危機的状況にある子供を支援する非営利団体に同額の50万ドルを寄付すると発表しています。
AFCはペイトリオッツが3年連続でスーパーボウル進出を決める
レギュラーシーズンを東地区優勝、AFC全体2位で突破したペイトリオッツはワイルドカードを勝ち抜いたロサンゼルス・チャージャーズとディビジョナル・プレーオフで対戦し、41-28と勝利。
続いてAFCチャンピオンシップでは西地区王者でAFC全体1位のカンザスシティ・チーフスと対戦し、延長戦にもつれ込んだ末にこちらも勝利を果たし、1993年にバッファロー・ビルズが達成して以来、史上3例目となる3年連続スーパーボウル進出を果たしました。
NFCはラムズが17年ぶり4度目のスーパーボウル進出を奪取
ラムズは、ワイルドカードを接戦で突破したダラス・カウボーイズとディビジョナル・プレーオフで対戦し、30-22で勝利するとNFCチャンピオンシップでは昨年度全米チャンピオンのフィラデルフィア・イーグルスを破って進出してきたニューオーリンズ・セインツと対戦。
こちらも延長戦にもつれ込む接戦の末に26対23で勝利を飾り、2001年以来となるスーパーボウル進出を勝ち取っています。
優勝オッズは貫録のペイトリオッツ優勢も、ラムズにもチャンスは十分
【スーパーボウル2019優勝オッズ】
※オッズは31日午後5時現在
<NetBet 登録方法>
2019年のスーパーボウル、優勝オッズはロサンゼルス・ラムズが2.20倍、ニューイングランド・ペイトリオッツが1.71倍となりました。
やはり歴代最多のスーパーボウル出場回数を誇り、現在ピッツバーグ・スティーラーズが持つ最多優勝記録6回に王手をかける5回と迫っているペイトリオッツにより高いオッズが付く結果となっています。
とはいえ、ペイトリオッツのスーパーボウルでの勝率は5割とけして高くはありません。ラムズの付け入る隙も必ずあることでしょう。
歴代最多優勝へ!ペイトリオッツとブレイディがさらなる極みに到達するか
3年連続でスーパーボウル進出するという偉業を達成したペイトリオッツ。現在は歴代優勝回数ではダラス・カウボーイズ、サンフランシスコ・フォーティナイナーズと並ぶ2位タイですが、今回で優勝できれば首位タイとなり、リーグの盟主としての地位をさらに高めることができるはずです。
そしてやはり、ペイトリオッツを語る時に、トム・ブレイディに触れないわけにはいかないでしょう。
今回でスーパーボウル出場は実に9回目。過去5回のペイトリオッツのスーパーボウル制覇は全てブレイディとともにあり、まさにペイトリオッツの栄光はブレイディの栄光であるといえます。
41歳となっても老け込むことなく、まだまだ引退も考えていないというブレイディ。今年もパス570回中374回の成功、4,355ヤード、タッチダウン29回、インターセプト11回、パサーレーティング97.7という素晴らしい記録を残しており、数字の上でも決して衰えを見せていません。
個人で、しかも同一チームで6回スーパーボウル制覇となれば、それはもはや永遠に打ち破られることのない永久不滅の記録となるはず。ブレイディがさらなる高みに登りつめるまであともう少しです。
ラムズ、黄金期到来なるか?33歳と71歳のコンビで因縁の相手を迎え撃つ
1937年にオハイオ州クリーブランドで創設されたラムズは、1946年にカリフォルニア州ロサンゼルス、1995年にミズーリ州セントルイス、そして2016年から再びロサンゼルスと西へ東へと転々としながらその歴史を刻んできました。
1999年には名将ディック・ヴァーミールのもと超攻撃的な陣容を構築し、スーパーボウルを制覇。ヴァーミールのもとでオフェンスコーディネーターを務め、彼の退任後にヘッドコーチを継いだマイク・マーツのもと2001年にもスーパーボウルに進出しましたが、2度目の栄冠への夢を阻んだのはペイトリオッツでした。
それが初優勝だったペイトリオッツがそこからさらに4度の優勝を重ねて黄金期を迎えるのに対し、ラムズは長い低迷期を迎えることとなりました。いわばペイトリオッツはラムズに摂って因縁の相手といえるでしょう。
2017年に就任した33歳の若きヘッドコーチ、ショーン・マクベイと71歳の名伯楽ウェイド・フィリップスが織り成す攻守の名コンビのもと、ラムズは大きく成長し再びスーパーボウル制覇を伺えるまでになりました。
ラムズは今度こそペイトリオッツを打ち破り、黄金時代を迎えることができるでしょうか。