8月25日〜9月10日、フィリピンをメイン会場として日本、インドネシアとの共催で6都市6会場にて「FIBAバスケットボール・ワールドカップ」が開催されます。バスケットボール・ワールドカップは4年に1度の国際大会で、1950年に第1回大会が開催されてから今大会で19回目を迎えます。今回は2024年のパリオリンピックのバスケットボール競技の予選を兼ねており、今大会に出場したチームのうち、FIBAアメリカ加盟国とFIBAヨーロッパ加盟国の各位上位2チーム、FIBAアフリカ加盟国、FIBAアジア加盟国、FIBAオセアニア加盟国の各トップチームにオリンピックへの出場権が与えられます。参加国32チーム中、世界の頂点に君臨するのはどの国か?バスケファンが熱狂するワールドカップが間も無く沖縄で開幕戦を迎えます!
FIBAバスケットボール・ワールドカップの展望は「ピナクル」でご覧頂きながらご紹介に移りたいと思います。
バスケ大国アメリカが王座奪還を狙う中、脅威となるのはどの国か?
バスケ大国として君臨するアメリカですが、前回2019年大会では準々決勝で敗退し7位に終わりました。今大会で金メダルを手にし、スペイン代表からの王座奪還を目指します。雪辱に燃えるアメリカ代表は、予選はGリーグの選手中心で戦いましたが、本大会はロスター全員がNBA選手と勝利への強い意気込みが感じられます。2022-23シーズンのNBAルーキー・オブ・ザ・イヤーである20歳のパオロ・バンケロや、ともに2020年のNBAドラフトで指名され、2023年にオールスター初選出を果たした21歳のアンソニー・エドワーズと23歳のタイリース・ハリバートンら注目の選手が選出されています。そんなアメリカの優勝予想オッズは断トツ1番人気の1.826倍です。果たしてバスケ大国として王座を奪還し、6度目の頂点に君臨することはできるでしょうか?
アメリカに続く2番人はカナダで予想オッズは7.720倍です。過去の大会では6位が最高成績でしたが、今大会優勝の可能性が高まるメンバーが揃いました。昨季のNBAで平均31.4得点を挙げ、オールNBAファーストチームに選出されたシェイ・ギルジャス・アレキサンダーにエースとしての期待が集まります。また、ナゲッツでファイナルを制したジャマール・マレーや高い得点力を誇るRJ・バレットらNBAのスター選手が揃う布陣で、アメリカを脅かす存在となれるのか注目のチームです。
続いて、数多くのNBA選手を輩出する強豪国のオーストラリアは予想オッズ8.240倍。前回大会では初の準優勝進出を決め、優勝したスペインには敗れるも4位と過去最高成績を残しました。また、東京五輪でも銅メダルを獲得するなど近年の国際大会では好成績を残しています。予選ではNBA選手が不在ながらも11勝1敗と圧倒的強さで突破しており、本戦で同グループの日本にとっては脅威となる存在です。本戦でも強豪国をねじ伏せ、更なる高みを目指すオーストラリアは初優勝を掴み取ることができるでしょうか?
2014年大会は4位、2019年大会は3位と安定した成績を残す一方で、決勝進出が1度もないフランスは予想オッズ9.070倍です。準決勝の壁を破れるのか注目が集まりますが、本大会にはNBAで3度の最優秀守備選手賞に輝いたルディ・ゴベアや10年連続二桁得点をマークしたエバン・フォーニエ、34歳のニコラ・バトゥームなど経験と実力を兼ね備えたメンバーが招集されました。初戦は優勝候補2番人気のカナダとの対戦となりますが、試合予想オッズは現時点ではカナダ1.980倍、フランス1.847倍とフランス優勢の予想です。初戦からハイレベルな戦いとなるであろうこの1戦は見逃せません。
前回大会の優勝国であるスペインは2022年のユーロバスケも制覇し、安定した強さを誇ります。予想オッズは12.900倍ですが、予選も9勝1敗でグループ1位通過でした。前回大会のMVPであるリッキー・ルビオの欠場もあり、NBA選手は3名と多くはありませんが、国内トップリーグの代表選手が多くを占めており、質の高いバスケットが体現できることに変わりはありません。連覇へ向けて前回王者がどのような戦いを見せるのか注目です。
【FIBAバスケットボールワールドカップ2023優勝予想オッズ】
※オッズは22日午後3時現在
【FIBAバスケットボールワールドカップ2023初戦予想オッズ】
※オッズは22日午後3時現在
日本が優勝する可能性は?初戦はFIBAランキング11位のドイツと対戦!
日本は今回で6度目のワールドカップ出場となり、前大会は5試合全敗、最終チームは32チーム中31位でした。ワールドカップの前半を自国で開催するということもあり、前回の雪辱を晴らすべく燃えています。高い攻撃力も兼ね備える富樫勇樹やBリーグMVPの河村勇輝を軸に、NBAのフェニックス・サンズで活躍する渡邊雄太、NCAA1部のネブラスカ大学に在籍する富永啓生の出場にセカンドラウンド進出に期待が高まりますが、優勝予想オッズは265.00倍と劣勢予想です。日本が含まれるグループEはオーストラリア、フィンランド、ドイツといずれも格上揃いの厳しい組分けとなりました。初戦となるドイツ戦の予想オッズもドイツ1.052倍に対し、日本11.460倍と圧倒的劣勢の予想です。ここは初戦でドイツを破り、勢いをつけて1次リーグ突破となることに期待です。
アフリカ予選で活躍を見せ、注目を集めたカーボベルデはFIBAバスケットボールワールドカップへの出場権を獲得した史上最小の国となりました。人口が50万人に満たないとはいえ、コートに立つ選手達はNBAでプレーした経験を持ち、現在はスペインリーグで活躍しているエディ・タバレスを筆頭に国際的な経験を積んでいます。予想オッズは789.320倍と劣勢予想ですが、W杯という大舞台でジャイアントキリングを起こし更なる快挙を打ち立てるのか、本戦でも活躍が期待されます。