2月25日にサウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場(G1、ダート・1800㍍)にてサウジカップデーが開催されます。賞金総額2000万米ドルを誇る世界最高賞金のレースとしても有名で、当日は第8ラウンドのサウジカップ(沙G1)をメインレースとして7つの前座競走が行われます。日本馬が出走を予定しているのは4ラウンド以降の全5競走ですが、日本での勝ち馬投票券の発売は行われません。2020年に創設され今年で4回目となるこの国際競争には、主に芝レースを主戦場としている欧州馬も毎年数頭参加しています。今年日本馬は20頭が出馬を予定しており、先日国内最後の騎乗を終えた福永祐一騎手もエコロアレスと共に現役ラストランを走ります。
日本の出走予定の馬は以下の通りです。
・第4レース 1351ターフスプリント(G3、芝・1351㍍)
ソングライン(牝・美浦・林徹厩舎)C.ルメール騎手
バスラットレオン(牡5・栗東・矢作芳人厩舎)坂井瑠星騎手
ラウダシオン(牡5・栗東・斉藤崇史厩舎)B.ムルザバエフ騎手
レシステンシア(牡5・栗東・松下武士厩舎)R.ムーア騎手
・第5レース レッドシーターフハンデキャップ(G3、芝・3000㍍)
エヒト(牡6・栗東・森秀行厩舎)川田将雅騎手
シルヴァーソニック(牡7・栗東・池江泰寿厩舎)D.レーン騎手
・第6レース サウジダービー(G3、ダート・1600㍍)
エコロアレス(牡3・栗東・森秀行厩舎)福永祐一騎手
コンティノアール(牡3・栗東・矢作芳人厩舎)坂井瑠星騎手
デルマソトガケ(牡3・栗東・音無秀孝厩舎)松若風馬騎手
フロムダスク(牡3・栗東・森秀行厩舎)川田将雅騎手
・第7レース リヤドダートスプリント(G3、ダート・1200㍍)
ジャスティン(牡7・栗東・矢作芳人厩舎)坂井瑠星騎手
ダンシングプリンス(牡7・美浦・宮田敬介厩舎)D.レーン騎手
リメイク(牡4・栗東・新谷功一厩舎)福永祐一騎手
リュウノユキナ(牡8・美浦・小野次郎厩舎)柴田善臣騎手
・第8レース サウジカップ(G1、ダート・1800㍍)
カフェファラオ(牡6・美浦・堀宣行厩舎)J.モレイラ騎手
ヴァンドギャルド(牡7・栗東・藤原英昭厩舎)M.バルザローナ騎手
クラウンプライド(牡4・栗東・新谷功一厩舎)D.レーン騎手
ジオグリフ(牡4・美浦・木村哲也厩舎)C.ルメール騎手
ジュンライトボルト(牡6・栗東・友道康夫厩舎)R.ムーア騎手
パンサラッサ(牡6・栗東・矢作芳人厩舎)吉田豊騎手
サウジカップ単勝オッズなど気になるオッズは「bet365」でご覧頂きながらご紹介に移りたいと思います。
6頭の日本馬が参戦する世界最高賞金競走の行方は?
サウジカップデーのメインレースであるサウジカップは、1着賞金が世界最高額の1000万米ドル、日本円にしておよそ13億円という破格のレースです。今回参戦する13頭のうち6頭が日本馬と約半数を占めているサウジカップですが、単勝予想オッズでは米国馬2頭が優勢の見方です。1番人気はテイバ(牡4)で予想オッズは2.87倍です。2017年にG1 4連勝を挙げ通算6勝を飾ったガンランナーを父に持つテイバは、昨年末に行われたG1マリブステークスで4.25馬身差と力の差を見せつけて快勝し、3度目のG1制覇を果たしました。
そんなテイバに続くのが、カントリーグラマーで4.50倍です。昨年もこのレースに参加しており結果は2着で終えましたが、その後G1ドバイワールドカップを制して2度目のG1制覇を果たしました。帰国後は2着のレースが何度かあったものの、年末のサンアントニオステークスを4.5馬身差で制し、シーズンを勝ち星で締めくくっています。今回騎乗するのは、ドバイワールドカップを含め2戦2勝と相性の良いデットリー騎手なので、昨年の雪辱を果たしサウジカップ、ドバイワールドカップの2連勝を目指します。
【サウジカップ単勝予想オッズ】
※オッズは23日午前9時現在
4回目のサウジカップで日本馬初優勝なるか?
予想では米国馬が優勢の見方ですが、日本勢も期待の実力馬が揃います。昨年夏に主戦場を芝からダートに切り替えたジュンライトボルトは予想オッズ3番人気の8.50倍です。ダート切り替え後は4戦3勝でチャンピオンズカップを制覇し、G1タイトルを獲得しました。勝利した3戦は左回りのダートで1800㍍以上のレースだったことや、連勝中の勢いも加味してサウジカップでも上位争いができると日本の新ダート王に期待が集まります。
ジュンライトボルトに続くのがパンサラッサで9.00倍です。昨年のドバイターフを勝利したパンサラッサですが、2020年の暮れに挑戦したダートレースでは11着に敗れています。しかし日本とは砂の質が全く異なり、2021年大会では芝馬であるミシュリフが勝利している事からも、ダート実績のないパンサラッサが好走することも大いに期待できるでしょう。
昨年ドバイのメイダン競馬場で行われたUAEダービーを鮮やかな逃げ切りで勝利したクラウンプライドは11.00倍の予想となっています。その後は勝ちきれないレースが続くものの、3歳にして能力の高さは充分であることを見せつけてきました。今回の鞍上にはUAEダービーを制した時と同じD.レーン騎手を予定しているので、再び海外レースでの勝利を掴み取れるか注目です。
そして先日のフェブラリーステークス3連覇が期待されていたカフェファラオは今回初の海外G1に挑みます。キングアブドゥルアジーズ競馬場のダート1800㍍は2コーナーのポケット地点からのスタートでワンターンのコースとこれまで勝利してきているダートコースと似ている事から、カフェファラオにとっては走りやすい条件であることが予想されます。これまでのサウジカップで日本馬の最高着順は6位に留まっています。4回目にして海外の競合馬を抑えて日本馬が世界最高賞金レースを制することができるでしょうか?