キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス2015(キングジョージ2015、英G1、2414㍍・芝)が、日本時間の25日午後11時50分にイギリスのアスコット競馬場で発走します。今年は、ハーツクライの子で昨年のダービー馬であるワンアンドオンリーが挑戦すると言われていましたが、結局は宝塚記念(G1、2200㍍・芝)に出走して11着に沈みました。
ハーツクライはキングジョージに挑戦した5頭の日本馬の中で最上位となる3着に入りました(2006年)。ヨーロッパの競馬場の適性が高いと言われていた馬でさえ、やはり直線では他馬の末脚にはかなわないほど、世界から強豪馬が集う競馬界最高峰のレースなのです。
キングジョージ2015は、英国馬であるゴールデンホーンが話題を独占しそうです。イギリスのブックメーカー(スポーツブック)「William Hill(ウィリアムヒル)」がキングジョージ2015の単勝オッズを発表していますので見てみましょう。
【キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス2015単勝オッズ】
※オッズは23日午後5時現在
単勝ダントツの一番人気はゴールデンホーン(Golden Horn)で1.40倍のオッズが付いています。大きく差が開いて2番手にはイーグルトップ(Eagle Top)とスノースカイ(Snow Sky)が8.00倍で並んでいます。3番手にはフリントシャー(Flintshire)が11.00倍、4番手にはポストポンド(Postponed)が13.00倍となっています。
人気、実力ともに今回のキングジョージ2015はゴールデンホーンが抜けている気がします。昨年の未勝利戦で勝利すると、ゴールデンホーンは連勝街道まっしぐら。今年5月のダンテSで重賞初勝利をすると、6月の英ダービー(G1、2423㍍・芝)では最終直線ですさまじい末脚を見せて勝ち馬となりました。前走となった7月4日のエクリプスS(G1、2018㍍・芝)でも5頭立ての戦いとなりましたが快勝し、G1レース2勝目をマークしました。
IFHA(国際競馬統括機関連盟)が、最新(7月)のワールドベストレースホースランキングが発表しました。それによると、ゴールデンホーンは130ポンドを獲得し、これまでランキング首位を走っていた米国クラシック三冠馬のアメリカンフェイロー(American Pharoah)の128ポンドを抜いてトップに立ちました。今回のゴールデンホーンの強さが抜けていることがお分かりいただけたかと思います。
ゴールデンホーンがキングジョージ2015を制するという高い期待は、ブックメーカーのオッズにも実は現れています。今回のキングジョージ2015では、通常の単勝オッズだけでなく、「ゴールデンホーンをのぞいた場合の単勝オッズ」を英国老舗ブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」が発表していますのでご紹介しておきます。
【キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス2015単勝オッズ(ゴールデンホーン除く)】
※オッズは23日午後5時現在
ゴールデンホーンを除いた場合の単勝オッズです。ゴールデンホーンが優勝すれば、2着馬がこのオッズの勝利馬となります。スノースカイが3.50倍で1番人気、イーグルトップが僅差の3.75倍で2番人気となっています。ゴールデンホーンがいる場合のオッズが8.00倍だっただけに、いかにゴールデンホーンが今回の優勝最有力馬ということをうかがい知ることができます。
ゴールデンホーンの独走を止めたいスノースカイは、今シーズンの初戦となった5月のヨークシャーカップ(G2、2816㍍・芝)、そして前走のハードウィックS(G2、2414㍍・芝)とG2レース2連勝で初のG1レース制覇を狙います。イーグルトップは、昨年のキングエドワード7世S(G2、2414㍍・芝)の勝ち馬で、昨年のキングジョージでは3番人気で4着でした。前走ではスノースカイとハードウィックSで直接対決をしており、惜しくも敗れて2着となりました。昨年のリベンジとスノースカイへのリベンジを今回のキングジョージで果たしたいところでしょう。
5.50倍のフリントシャーは、2013年のパリ大賞典(G1、2400㍍・芝)と昨年の香港ヴァ-ズ(G1、2400㍍・芝)を制しており、実績としては最も豊富な馬ですね。今年のドバイシーマC(G1、2410㍍・芝)と前走のサンクルー大賞(G1、2400㍍・芝)でともに2着で、これまで通算8度の2着とあと一歩のところで勝利を逸しています。昨年の凱旋門賞(G1、2400㍍・芝)2着馬がキングジョージをトップで通過することは果たしてあるのでしょうか?
ゴールデンホーンにどの馬が勝つのか?10月4日の凱旋門賞2015への大きなステップとなるキングジョージ6世&クイーンエリザベスSは、日本時間の25日午後11時50分に発走します。