スペインの優勝で幕を閉じたバスケットボールワールドカップの興奮もまだ記憶に新しい中ですが、10月22日には世界最高のプロバスケットボールリーグ、NBAの新シーズンが始まります。
日本人が3選手参戦し、活躍に期待がかかる新シーズン。並み居る強豪を打ちのめし、世界最強の座を手に入れるチームはどこなのでしょうか。
世界的人気のオンラインブックメーカー「bet365」が優勝オッズを発表していますので、その数字を参考に大会展望をご紹介していきます。
新シーズンのNBAは日本人が3選手!ドラフト1巡八村に特に期待がかかる
北米4大プロスポーツリーグの一角にして、世界中のバスケットボールリーグの頂点に君臨する巨大リーグ、それがナショナル・バスケットボール・アソシエーションことNBAです。前30チーム中29チームがアメリカ合衆国に、1チームがカナダに本拠地を置いています。
日本人選手では昨シーズンにメンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約(NBA傘下のGリーグでプレーしながら、最大45日間NBAチームに所属できるというもの)を結んだ渡邊雄太と、Bリーグ・アルバルク東京の連覇に貢献し、若手選手の登竜門であるNBAサマーリーグを経て9月にダラス・マーベリックスと限定的な契約を結んだ馬場雄大、そして日本人史上初めてドラフトでワシントン・ウィザーズから1巡目指名された八村塁の3選手がNBAに参戦します。
日本代表でともに活躍するこの3選手が、世界最高の舞台NBAでも力を発揮することができるのか、注目が集まるところです。
昨年度はトロント・ラプターズが初優勝!カナダ勢としても初のNBA制覇を果たす
2018-19年シーズンのイースタン・カンファレンスを勝ち抜いたのはレギュラーシーズン2位にしてファイナル初出場のトロント・ラプターズ。対してウェスタン・カンファレンスは2015年以降5年連続進出、うち3回優勝で2連覇中の王者ゴールデンステート・ウォリアーズとなりました。
激戦を制し、4勝2敗でチーム史上初のNBAチャンピオンに輝いたのはラプターズ。3勝2敗で迎えた敵地オラクル・アリーナの一戦では114-110で逃げ切り、創設24年目にしてついに頂点に立っています。
ファイナルMVPに輝いたのは前年夏にサンアントニオ・スパーズからトレードで加入したカワイ・レナード。2014年以来自身2度目となる栄光を手にしました。NBA史上3人目となる異なる2チームでファイナルMVPとなったほか、プレーオフ全体でNBA史上3位となる732得点(平均30.5得点)をあげるなど、快挙達成の大きな原動力となっています。
また、ラプターズはNBA唯一カナダに本拠地を置くチームであり、この優勝はカナダのチームによる史上初めてのNBA制覇。そのためカナダ中がこの快挙に熱狂。優勝パレードに100万人以上が押し寄せるほどの大騒ぎとなりました。
優勝オッズ
【NBA2019-2020優勝オッズ】
※オッズは23日午後3時現在
<NBA2019-2020最新オッズ情報>
ブックメーカー「bet365」が発表した優勝オッズによると、クリッパーズとレイカーズが並んで4.50倍で優勝候補の筆頭に挙げられています。3番手にはバックスで6.25倍、4番手には76ersとロケッツが並んで8.50倍と続いています。
八村所属のウィザーズと渡邊所属のグリズリーズは301.00倍、馬場所属のマーベリックは71.00倍と優勝争いには厳しいオッズとなっています。
初優勝へ、大型補強のクリッパーズが優勝候補に名乗りを上げる
昨シーズンはオールスター選手不在でプレーオフに進み、ファーストラウンドでNBAファイナルに進出したウォリアーズに敗れたクリッパーズですが、新シーズンは昨シーズンファイナルMVPのカワイ・レナードに、オールNBAファーストチームのポール・ジョージという大型補強を敢行。一気に優勝候補に名乗りを上げました。
昨シーズンのエース格であるルー・ウィリアムズも含め、この3人が機能した際には向かうところ敵なしといってもいいかもしれません。チーム史上初のNBA制覇へ、クリッパーズは絶好のチャンスを迎えています。
レイカーズはレブロンとデイビスの2頭体制でかつての栄光を取り戻したい
“キング”レブロン・ジェームズ獲得というビッグディールで注目を集めた昨シーズンのレイカーズですが、結果はウェスタン・カンファレンス10位と大惨敗。再建への道のりはまだまだ長いことを思い知らされるシーズンとなりました。
6月には、ニューオーリンズ・ペリカンズからプロ7シーズンで6度のオールスター出場の名手アンソニー・デイビスのトレードでの獲得に成功。かつての名門復活へ、充実の陣容が揃いました。今シーズンこそ、レイカーズはあるべき順位へ戻りたいところです。
40年ぶりの優勝へ、八村はウィザーズの最後のピースとなれるか
NCAAの強豪ゴンザガ大学で活躍したのち、ドラフト1巡目指名を受けるという日本人史上最高の快挙を成し遂げた八村塁を擁するウィザーズはフランチャイズ・プレーヤーであるシューティング・ガードのブラッドリー・ビールやポイントガードのジョン・ウォールらを筆頭にタレントをそろえますが、フォワードやセンターは手薄な状況。八村には即戦力として期待がかかります。
ウィザーズは過去に4回ファイナル進出、優勝1回を記録していますが、すべて1970年代。それ以降はカンファレンス準決勝敗退が最高成績です。八村はウィザーズが壁を破る最後のピースとなることができるでしょうか。