アメリカンフットボールファン、そしてNFLファンが待ちに待った日がやってきました。第49回スーパーボウルが日本時間の2月2日午前8時30分から、アメリカはアリゾナ州のユニバーシティ・オブ・フェニックススタジアムで開催されます。
今シーズンのスーパーボウルへの出場権を得たのは、カンファレンス・チャンピオンシップでグリーンベイ・パッカーズを28－23で破ったシアトル・シーホークスと、インディアナポリス・コルツに45－7と圧勝したニューイングランド・ペイトリオッツです。
シーホークスの連覇か？ペイトリオッツが4度目の頂点に立つのか？
誰もが注目する世紀の一戦に、ブックメーカー（スポーツブック）はもちろんオッズを世界中のファンに提供しています。日本語に対応しているブックメーカー「NetBet」（ネットベット）が発表しているオッズをご紹介しましょう。
【第49回スーパーボウル「シーホークス対ペイトリオッツ」オッズ】
※オッズは２９日午後７時現在
ここには、「Money Line」（マネーライン）、「スプレッド」、「オーバー／アンダー」のオッズを表示しています。ブックメーカーになれていない方のために簡単に説明すると、「マネーライン」はいわゆる勝敗オッズでどちらが勝つかのオッズを表します。「スプレッド」はハンディキャップを付けた上でのオッズのことで、オッズ左側にある数字（上記なら「0」）を最終スコアにプラス、マイナスして勝敗を決めます。「オーバー／アンダー」は両チームがこの試合で得点するスコアの合計を予想するもので、上記の場合、O 47.5（オーバー）はその合計が47.5点以上（つまり、48点以上）、U 47.5（アンダー）はその合計が47.5以下（つまり、47点以下）となるかのオッズを表しています。
参照：「ブックメーカー用語集」
まったくの互角とブックメーカーは予想しています。ともにマネーラインは1.90倍、そしてスプレッドはハンディなし（「0」ゼロ）となっています。オーバー／アンダーの分岐点が47.5点となっているので、両者20点台の接戦になることが予想されます。ただし、昨年のように一方の「緊張の糸」がスルスルとほどけてしまうような展開となれば、大味な試合になることも考えられます。昨シーズンのスーパーボウルでは、シーホークスが43－8でブロンコスに圧勝しました。
では、シーホークスとペイトリオッツの戦力を見ていきましょう。対戦の構図としては「シーホークスのディフェンス対ペイトリオッツのオフェンス」です。
シアトル・シーホークス（NFC西地区 1位 12勝4敗）
ペイトリオッツの03年、04年シーズン以来となる連覇を狙うシーホークスは、NFCトップのディフェンス力でプレイオフを勝ち上がってきました。初戦となったディビジョナル・プレイオフではパンサーズを31－17で破ると、カンファレンス・チャンピオンシップではパッカーズを28－22で降して2年連続3回目のスーパーボウル進出を決めました。
【カンファレンス・チャンピオンシップ「ホークス対パッカーズ」ハイライト映像】
シーホークス自慢のディフェンス力の中心となるのが、CBリチャード・シャーマンでしょう。スタンフォード大からチームに加入した4年目のシャーマンは、リーグ屈指のカバー力を誇り、相手のボールコントロールを狂わすだけの圧力をかけることができます。シャーマンのインターセプトが今シーズン何度もチームを救いました。パッカーズ戦で左ひじを負傷してしまったシャーマンの回復具合が心配されますが、この2週間でしっかりとリカバーしてくるでしょう。ペイトリオッツもそう簡単にシーホークスの守備網を突破できないでしょう。
攻撃では、今シーズン3,475ヤードを獲得したQBラッセル・ウィルソンと、ラン280ヤード、自身キャリアハイとなる13タッチダウンを記録したRBマーション・リンチの“ホットライン”が軸となるでしょう。守りから攻撃のリズムを作って2連覇を引き寄せたいところでしょう。
ニューイングランド・ペイトリオッツ（AFC東地区 1位 12勝4敗）
10年ぶりの王座奪還を目指すペイトリオッツは、破壊力で勝ち上がってきました。プレイオフ初戦となったディビジョナル・プレイオフではレイブンズに14点差をひっくり返す逆転劇を見せ35－31で勝利すると、カンファレンス・チャンピオンシップではコルツに45－7と快勝しました。この試合では「ペイトリオッツが準備したボールの空気圧が規定以下だった」という疑惑が持ち上がり、後味の悪い試合となってしまいました。7回目の出場となったスーパーボウルでその疑惑を払しょくしたいところでしょう。
【カンファレンス・チャンピオンシップ「ペイトリオッツ対コルツ」ハイライト映像】
ペイトリオッツの攻撃力を支えるのがQBトム・ブレイディです。彼が織り成すパスオフェンスはNFLでも指折りの破壊力があります。ペイトリオッツ一筋15年のベテランは、4シーズン連続の4000ヤード越えとなる4109ヤードを今シーズン獲得し、33タッチダウンを奪いました。ブレイディが最も信頼するTEロブ・グロンコウスキーへのパスが一つの攻撃の軸になってくるでしょう。グロンコウスキーは今シーズン膝の故障で出遅れましたが、彼が戦列に復帰してからチームは10連勝と一気に首位へと駆け上がりました。「ブレイディ―グロンコウスキー」のラインをシーホークスは確実に切ってくるでしょうから、WRジュリアン・エデルマン、RBルギャレット・ブラントなど力を持った豊富なカードを使いこなせるかどうかが勝敗のポイントになります。
相手が守りのシーホークスとはいえ、ペイトリオッツは今シーズン1試合平均239.8ヤードを失っています。ある程度の失点を覚悟しながら、点を取られたらそれ以上に取り返す勢いで戦う必要があるでしょう。シーホークスに勝つことが、疑惑払しょくの大きな原動力となるでしょう。
シーホークスのディフェンス力か？ペイトリオッツのオフェンス力か？スーパーボウルは日本時間の2月2日午前8時30分から行われます。このスーパーボウルに関して、一番早く結果がわかるオッズと、最後に結果がわかるオッズをご紹介しておきます。ブックメーカー「NetBet」発表。
【一番早く結果がわかるオッズ「コイントス」オッズ】
【最後に結果がわかるオッズ「スーパーボウルMVP」オッズ】
※オッズはともに２９日午後７時現在
試合前に行われる「コイントス」でHeads（表）が出るかTails（裏）が出るかもオッズの対象になっています。はっきり言ってこれは運です（笑）。ともに1.95倍のオッズがついています。これが最も早く結果がわかるオッズです。スーパーボウルのMVPを当てるオッズは、試合が終了してからなので最も遅く結果がわかります。ペイトリオッツのQBブレイディが1番人気の2.30倍、シーホークスのQBウィルソンが2.90倍で続いています。
ブックメーカーを活用しながらスーパーボウルをさらに楽しむ―。とてもエキサイティングな一日になると思いますよ！
