まずはこのことに若干触れないといけないだろう。少なくとも「ブックメーカー」を楽しんでいる方々にとっては、放っておけない事項だからだ。
カジノ法案、正式に言えば「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案=IR推進法案」が、今臨時国会で継続審議される予定となっていた。しかし、法案審議は、女性閣僚の辞任や政治資金をめぐる国会運営が進まず、大幅に遅れている。
ロイター通信電子版(11月4日付)によれば、複数のIR議連関係者の話を総合すると、今臨時国会での法案の審議再開は実質行わず、来年の通常国会で再び継続審議にする公算が大きいという。
安倍晋三首相が経済対策の目玉として打ち上げている「カジノ法案」なので、先延ばしにはなっても“廃案”などにはならないだろうと予想される。しかし、法案成立が遅れれば、2020年の東京オリンピックに日本のカジノ第1号誕生は厳しくなると言わざるを得ない。
しかしながら、日本へカジノがオープンする時を首を長くして待つ必要はない。インターネットを通してブックメーカー(スポーツブック)で遊ぶことは可能だ。
このことは、前回のコラム(9月25日)で述べた通りなので、ここでは触れるつもりはない。今回は一歩踏み込んで「実際に勝てるのか?」について少し述べたいと思う。
結論から言うと、「勝ちやすい」ということだ。
なぜか?まずは、還元率が他のいわゆるギャンブルに比べて高いことが挙げられる。逆に言えば、控除率が低いという言い方もできる。
「還元率」とは、ある賭けにたいしていくらプレイヤーに払い戻されるかの割合のことをいい、「控除率」とはある賭けにたいしてどれだけの手数料を胴元(例えば、ブックメーカーやカジノを運営する会社)に取られるかを示す割合のことを言う。
したがって、プレイヤー(お客)に戻ってくるお金の割合である還元率が高ければ、プレイヤーが勝つ可能性も高いということが言える。では、日本で行われている賭け(ギャンブル)での還元率とブックメーカーの還元率を比べてみたいと思う。
【日本で行われているギャンブルの還元率比較表】
✩ブックメーカー: 95%前後
・パチンコ、パチスロ:約80%
・競馬(JRA)、競輪、競艇:75%~80%
・宝くじ:40%
意外と知られていない事実なのかもしれないが、例えば競馬で1万円の馬券を購入すると、還元率が75%ということは、その時点で胴元であるJRAに2500円を渡していることになるのだ。宝くじに至っては、年末ジャンボ宝くじが今月21日から発売され、1等5億円と言っているものの、1枚300円のくじを買うとすでにそのうちの180円が国や地方自治体の金庫に収まっている。宝くじそのものがそもそも、そのための“ギャンブル”として認可されているので仕方ないのかもしれないが。
これらに比べて、ブックメーカーはとても良心的だ。90%以上がお客に還元されるので、確実にブックメーカーのポッケに入るお金が非常に少なく、一歩間違えれば大きな損出を出してしまうリスクを背負って運営されているのだ。だから、“ガチ”で勝負しなければならないし、ブックメーカーがはじき出すオッズは正確なものでなければならないのだ。
だから、ギャンブルをやる(私は、ブックメーカーはギャンブルではなく、投資に近いものであると捉えている)のであれば、勝つ可能性が高いブックメーカーが良いと断言しているのである。
また、ブックメーカーが提示するオッズは非常に選択肢が少ないので、勝つ可能性がそれだけ高い。例えば、テニスの錦織圭選手がアジア人として初出場する「ATP世界ツアーファイナル」※(11月9日開幕=次回の記事で配信予定)で、錦織選手はその初戦でアンディ・マレー選手と対戦することが決まった。
※ブックメーカー情報局英語版先行配信中!
Who will Reign on the Court in London? Djoker? Muzza? Possibly Air K?
ブックメーカーでその試合の最もスタンダードなベッティングである「勝敗オッズ」を見てもらいたい。
【ATPツアーファイナル初戦の勝敗オッズ】
※ブックメーカー「bet365」より
一番上に、錦織選手とマレー選手の対戦カードがあり、左の錦織選手が1、右のマレー選手が2と表され、1の錦織選手の下には2.62、2のマレー選手の下には1.44とある。この数字がそれぞれの勝利した時に払い戻される倍率のことだ。つまり、オッズということになる。
どうでしょう?とてもシンプルではありませんか?当たる確率は、単純に1/2と当たりやすい。先に挙げた競馬は、フルゲートで18頭が1度にレースに出場するので、その1着馬が当たる確率は1/18となり、断然当てるのが難しいということがわかる。この確率をベースにして、あとはベッティングする人の情報力や分析力を用いて勝つ確率を上げていくということになる。
それゆえ、スポーツに詳しくない人たち(単純にそのスポーツが好きな人たち)でもそもそもの勝てる確率が高いブックメーカーで楽しんだ方が嬉しさ2倍となる可能性も高いのである。ましてや、特定のスポーツの知識や情報を豊富に持ち合わせた人ならばなおさらである。
意外に知られていないのは、ブックメーカーでその知識を養うことが可能ということだ。日本時間の5日、6日の夜中に行われる欧州チャンピオンズリーグのグループリーグ第4戦の勝敗オッズ(1×2)を見てもらいたい(「bet365」発表)。
対戦カードとオッズのちょうど中央辺りに「グラフマーク」が見ていただけるだろう。これをクリックすると、両チームの過去の対戦成績やチームの過去5試合の勝敗など、勝敗を予想するのに必要な情報が無料で見ることができる。下記に香川真司選手が所属するドルトムントとガラタサライの「グラフマーク」をクリックした時に出てくる画面を示す。
見ていただければわかると思うが、ドルトムントがオッズでは断然有利なのだが、実は過去の対戦成績はドルトムントの1勝3敗とガラタサライがリードしており、ひょっとしたらドルトムントに苦手意識があってアップセットも起こりうるのではないか、という選択肢を取ることも可能になるわけだ。
サッカーの勝敗オッズでは、「1×2」の×は引き分け(ドロー)を表すので、そういう意味では勝つ可能性は1/3になるが、それでも様々な情報や分析を駆使することで勝ちやすいと言えるのではないか。
日本では負ける可能性の高いギャンブルという戦を強いられている。ブックメーカーという新たな選択肢をこの記事でみなさんに提供できていれば幸いだ。