氷上の格闘技「アイスホッケー」がいよいよ本格的にシーズンを迎えました。北米4大スポーツの一つである北米アイスホッケーリーグ(NHL)が10月初旬に開幕し、世界中のアイスホッケーファンを魅了しています。
昨シーズンは、NHLの優勝を決める「スタンレーカップ」でロサンゼルス・キングスがニューヨーク・レンジャースを4勝1敗で破り、2度目のNHL制覇を果たしました。今シーズンは、そのキングスが連覇を果たすのか?一昨年の王者であるシカゴ・ブラックホークスが奪還するのか?それとも、ボストン・ブルーインズが7度目の優勝を果たすのか?非常に楽しみですね。
【2013-14シーズン「スタンレーカップ」第5戦ダイジェスト】
アイスホッケーは日本ではあまり馴染みのないスポーツかもしれませんので、このNHLについてまずは簡単に説明しておきたいと思います。
NHLはアメリカとカナダにある全30チームで構成されていて、イースタンカンファレンス(東地区)とウェスタンカンファレンス(西地区)の2リーグに分かれて優勝を争います。各チーム4月まで行われるレギュラーシーズンをホーム、アウェイで各41試合、計82試合を戦い、各カンファレンス勝ち点上位8チームずつがプレーオフを戦い、最後は両カンファレンス優勝チーム同士が戦う「スタンレーカップ」でその年の王者を決定します。
2014-15シーズンはすでに第3週まで終えています。来年6月まで行われる長いシーズンはまだスタートしたばかりの中、ずばり今季の「スタンレーカップ」を手にするのはどのチームでしょうか?ブックメーカー「bet365」が優勝オッズならびにカンファレンス優勝オッズを発表していますので、それを見ながら今シーズンのNHLの展望を予想していきましょう。
【NHL 2014-15シーズン優勝オッズ】
※オッズは28日午後9時現在
イースタンカンファレンス(東地区)
【東地区順位表(28日現在)】
※「ニッカンスポーツ」より抜粋
イースタンカンファレンスは大西洋地区で首位のモントリオール・カナディアンズが勝ち点14で、2位タンパベイ・ライトニングに勝ち点3差。大都市圏地区はニューヨーク・アイランダーズが勝ち点12で単独首位に立っています(28日現在)。
イースタンカンファレンスの優勝候補筆頭で、スタンレーカップ優勝2番手予想に挙げられているボストン・ブルーインズは5勝5敗の勝ち点10で大西洋岸地区3位です。2011-12年シーズンは29年ぶりにスタンレーカップをボストンへ持ち帰ることに成功しました。43歳のベテラン選手、マーク・レッキ引退の花道を作ったことは今での鮮明に記憶に残っています。スタートダッシュでもたついている感がありますが、21世紀に入ってもう一度黄金期を迎えつつあるブルーインズには十分優勝の力があると言えるでしょう。
【NHL 東地区(イースタン)カンファレンス優勝オッズ】
※オッズは28日午後9時現在
2番手予想には、ピッツバーグ・ペンギンズが挙げられています。ペンギンズといえば、チームの主将でゴールハンターであるシドニー・クロスビーでしょう。2008-09シーズンに102得点を挙げるなど、若きスーパースターとしてNHLを代表する選手です。ペンギンズは大都市圏地区で4勝2敗1OTL(勝ち点9)の5位と、こちらもブルーインズ同様に絶好調とは言えない開幕スタートとなっています。
開幕ダッシュに成功しているカナディアンズ、アトランターズなどもプレーオフには勝ち上がってくるでしょう。
ウェスタンカンファレンス(西地区)
【西地区順位表(28日現在)】
※「ニッカンスポーツ」より抜粋
ウェスタンカンファレンスは、太平洋地区は首位のアナハイム・ダックスがサンノゼ・シャークスに敗れて連勝は7で止まりました。一方で、2位のロサンゼルス・キングスは6連勝に伸ばし、中地区はナッシュビル・プレデターズがトップを守っています(28日現在)。
スタンレーカップ優勝の筆頭に挙げられているシカゴ・ブラックホークスが、首位を走るプレデターズに勝ち点1差の勝ち点11で現在2位(5勝2敗1OLT)につけています。2000年代に入って2度スタンレーカップを獲得しているホークスには、ディフェンスマンのダンカン・キースと、2012-13のスタンレーカップ優勝に貢献し、プレーオフ最優秀選手賞に当たるコーン・スマイス賞を受賞したパトリック・ケインの2枚看板が大きな強みです。3度目の優勝を虎視眈々と狙っています。
【NHL 西地区(ウェスタン)カンファレンス優勝オッズ】
※オッズは28日午後9時現在
西地区の2番手に挙げられているのが、昨シーズンのNHLチャンピオンのキングスです。開幕戦でシャークスにまさかの0-4で敗れたホークスですが、それ以降負けなしの6連勝で王者の強さを存分に見せつけています。チーム創設45年目で初優勝した2011-12シーズン、そして昨シーズン、そして今シーズンと優勝して「常勝軍団」の仲間入りを果たしたいところです。
太平洋地区の首位を走るダックスにも勢いがあります。シャークスに敗れるまで破竹の7連勝と一気に首位へと躍り出てきました。
長いNHLのシーズンですので、主力の中から一人でもケガ人が出たら一気にチームの成績も落ちていくこともあり、序盤の戦いだけを見て優勝を予想するのは極めて難しいです。しかし、だからこそ予想のやりがいがあり、また、思わぬ伏兵が現れることもあるのです。これが「優勝予想」の面白いところなのではないでしょうか。
最後に、日本時間の29日に行われる試合の勝敗オッズを紹介しておきます(ブックメーカー「bet365」発表)。NHLの試合は毎試合オッズが発表されるので、日々楽しみながら長い目で優勝を追っていくのが楽しみ方の定石ではないかと思います。