北米プロアイスホッケーリーグ(NHL)の2015年シーズンが日本時間の12日、その全日程を終えました。さあ、アメリカの春の到来を告げる「スタンレーカップ2015」をかけたプレイオフがいよいよスタートします。
昨シーズンのスタンレーカップファイナルは、ロサンゼルス・キングスがニューヨーク・レンジャースを4勝1敗で破り、2年ぶり2度目の頂点に立ちました。今シーズンはどんな戦いが繰り広げられるのでしょうか?
【スタンレーカップ2014ファイナル第5戦ハイライト(優勝:キングス)】
NHLの2014-2015シーズンのプレイオフが、現地15日(日本時間の16日)に開幕します。イースタンカンファレンス(東地区)、ウェスタンカンファレンス(西地区)のレギュラーシーズンを勝ち上がってきた各8チーム、計16チームがスタンレーカップ争奪戦を繰り広げます。
【NHL2015プレイオフ組み合わせトーナメント表】
※「NHL.com」より抜粋
プレイオフ1回戦のカードは、現地11日に下記のように決定しました。
【イースタンカンファレンス】
カナディアンズ(大西洋1)― セネタース(ワイルドカード1)
ライトニング(大西洋2)― レッドウイングズ(大西洋3)
レンジャース(大都市圏1)― ペンギンズ(ワイルドカード2)
キャピタルズ(大都市圏2)― アイランダーズ(大都市圏3)
【ウェスタンカンファレンス】
ブルース(中地区1)― ワイルド(ワイルドカード1)
プレデターズ(中地区2)― ブラックホークス(中地区3)
ダックス(太平洋1)― ジェッツ(ワイルドカード2)
カナックス(太平洋2)― フレームズ(太平洋3)
1回戦から非常に楽しみなカードが目白押しですね。プレイオフを勝ち抜いたイースタンカンファレンス覇者とウェスタンカンファレンス覇者で争われる「スタンレーカップ」を制するのは、今年はどのチームでしょうか?ブックメーカー(スポーツブック)の「SBOBET」がスタンレーカップ2015優勝オッズを発表していますので、このオッズを見ながら展望してみましょう。
【スタンレーカップ2015優勝オッズ】
※オッズは13日午後8時現在
スタンレーカップ優勝最有力に挙がっているのが、ニューヨーク・レンジャースで6.50倍となっています。2番手にはアナハイム・ダックスの8.50倍、3番手にはセントルイス・ブルースの9.50倍となっています。4番手にはシカゴ・ブラックホークスとモントリオール・カナディアンズで10.00倍、そしてタンパベイ・ライトニングが11.00倍で続いています。
イースタンカンファレンス
【イースタン(東地区)カンファレンス順位表(レギュラーシーズン終了時)】
※「Yahoo Sports」より抜粋
大西洋地区のカナディアンズが50勝22敗10分の成績でカンファレンス首位を奪いました。同地区2位には50勝24敗8分の僅差でライトニングが付けました。大都市地区は、優勝最有力候補のレンジャースが53勝22敗7分で地区首位の座につきました。イースタンカンファレンスはこの3チームによる争いになるのではないかと思われます。
優勝候補筆頭のレンジャースは、プレイオフ1回戦でピッツバーグ・ペンギンズと対戦します。2014年のカンファレンスセミファイナル以来の戦いとなります。レンジャースは何と言っても破壊力があります。今シーズン両カンファレンス最多となる113ポイントを奪っています。また、リック・ナッシュはキャリアハイとなる42ゴールを決めるなどオフェンスの強さはトップクラスであるのは間違いないでしょう。守ってはスウェーデンのスターゴーリーのヘンリク・ルンドクビストが健在です。レンジャースが一つ抜けた存在なのではないでしょうか。
カンファレンス首位に立ち、1回戦でオタワ・セネターズと対戦するカナディアンズは、守りの良さで勝ち星を積み重ねてきました。ゴーリーのキャリー・プライスがセーブ率.933、シャットアウト9とカナディアンズゴールを死守しました。守備力は高いものの、ショットアテンプト率はリーグ全体で23番目となる48.5%と攻撃に関しては積極性に欠いたシーズンとなりました。
カナディアンズを食って掛かる勢いのあるライトニングは、1回戦でデトロイト・レッドウィングスと戦います。今シーズン43ゴールを奪ったスティーブン・スタムコスがプレイオフでもチームをけん引すれば、ライトニングが一挙にカンファレンス王者へ駆け上がる可能性はあります。しかし、5か年計画でチームを強化してきたものの、プレイオフでの実績に乏しいライトニングがどれだけ戦えるか疑問視する声も米国内のメディアの中ではあるようです。
ウェスタンカンファレンス
【ウェスタン(西地区)カンファレンス順位表(レギュラーシーズン終了時)】
※「Yahoo Sports」より抜粋
太平洋地区で51勝24敗7分の成績で地区優勝、ならびにカンファレンス首位になったのはアナハイム・ダックスです。中地区を同じく51勝24敗7分で制したセントルイス・ブルースの同率首位同士のカンファレンス決戦になりそうな予感がします。
「SBOBET」発表の優勝オッズで2番手に挙がっているダックスは、プレイオフ初戦でウィニペグ・ジェッツと対戦します。今シーズン、70ポイント、45アシストの活躍を見せたキャプテンのライアン・ゲッツラフと、ライアン・ケスラーのコンビでしょう。特に、ケスラーへの負担を減らすためのゲッツラフの献身的なプレーがまさしくダックスをカンファレンス首位に導いたと言っても過言ではないでしょう。ダックスがどこまで勝ち上がれるかはライアンコンビのパフォーマンスにかかっているでしょう。
優勝候補3番手のブルースは、ミネソタ・ワイルドとプレイオフ初戦を戦います。ブルースにはトップゴーラーのウラジミール・タラセンコが今シーズン大活躍を見せました。37ゴール、73ポイントでスコアリングタイトルを獲得しました。昨年はあと一歩及ばず2位と悔しい思いをしたタラセンコがプレイオフでどのような活躍を見せるかに注目です。ワイルドのベテランゴーリーのディバン・デュブニークとの対決も楽しみです。
NHLのプレイオフは日本時間の16日から始まります。7回戦制の先に4勝した方が次のステージへとコマを進めることが出来ます。今シーズンのスタンレーカップファイナルに勝ち残るのはどのチームなのか?ブックメーカーはすべての試合の勝敗オッズを発表するので、そのオッズをチェックしながら氷上の格闘技でエキサイトしましょう。