第148回目を迎える世界最古のゴルフ大会にして、世界最高の権威を誇るグランドスラムの一角である全英オープンゴルフがまもなく開催の時を迎えようとしています。
2019年の全英オープンゴルフは7月18日(木)に開幕。4日間を戦い、7月21日(日)に決着の時を迎えます。
アジアで確固たる地位を築き、世界的にもマンチェスター・シティやリバプールの公式スポンサーとしても知られる日本語対応のブックメーカー「188BET」が優勝オッズを発表していますので、その数字を参考に大会展望をご紹介していきます。
世界最古のゴルフ大会が北アイルランドに68年ぶりに帰還
創設は1860年。正式名称は”The Open Championship”とそのほかの大会と区別するための表現は一切なく、当時唯一無二の大会であったということを現代にまで伝えています。
開催コースは海辺に立地するコース(シーサイドリンクス)に限るという不文律があり、ゴルフという競技が生まれた当時の、人の手を極力加えない自然のままの厳しいコース設定がその特徴。イギリスという土地柄もあってか気候の悪い年も多く、波乱が起こりやすい大会でもあります。
2019年の開催コースは北アイルランドに位置するロイヤルポートラッシュGCのダンルースリンクス。起伏が多いリンクス特有のコースは前後左右に吹く海風に加えて高低差の影響も受ける難しい設定となっています。
ロイヤルポートラッシュGCでの全英オープン開催は実に68年ぶり。北アイルランドはイギリス・アイルランド間の政治問題やIRAによるテロ活動の頻発などもあり、コースを訪れる客も減少。一時はメジャー大会の開催など夢のまた夢という状況になりましたが、クラブの長年の努力がついに実り、再び全英オープン開催にこぎつけました。
前大会はモリナリがメジャー制覇!復活期待されたタイガーは失速で6位
イギリス北東部のカーヌスティ・リンクスで開催された2018年の全英オープンを制したのは35歳のイタリア人、フランチェスコ・モリナリ。最終日を5位でスタートしたモリナリは、2バーディノーボギーの69と数字を伸ばして通算8アンダーでホールアウト。
首位につけていた前年度王者のジョーダン・スピースが76を叩いて大失速するなどライバルが数字を落としたこともあり、逆転で自身初のメジャー大会制覇を達成しています。
2打差の2位にはザンダー・シャウフェレ、ケビン・キズナー、ロリー・マキロイ、ジャスティン・ローズの4選手。最終日に一時首位に立ったタイガー・ウッズは最終的に通算5アンダーの6位に終わり、期待された復活勝利には手が届きませんでした。
日本人選手は4選手が決勝ラウンドに進出。小平智が通算1オーバーの35位、川村昌弘は通算2オーバーの39位、宮里優作は3オーバーの47位、池田勇太は4オーバーの51位。松山英樹は2日目を終えて通算4オーバーの80位で予選落ちとなっています。
日本からは8選手が全英オープン出場!日本人初のメジャー制覇を目指す
2019年の全英オープンに日本からは8選手が出場。世界ランキング29位の松山英樹を筆頭に、同71位の今平周吾が日本ツアーの前年度賞金ランキング1位の資格で、同122位の池田勇太が全英への道~ミズノオープン優勝者として出場資格を獲得。
その他、同175位の稲森佑貴、同181位の藤本佳則、同193位の堀川未来夢、国内男子賞金ランキング5位の浅地洋佑、アマチュアの東北福祉大学ゴルフ部3年・金谷拓実が出場権を獲得しています。
優勝オッズ
【全英オープンゴルフ2019優勝オッズ(上位)】
※オッズは16日午前7時現在
<188BET 登録方法>
ブックメーカー「188BET」が発表した優勝オッズによると、ロリー・マキロイが9.00倍で優勝最有力に目されています。2番手にはブルックス・ケプカで11.0倍、3番手にはダスティン・ジョンソン、ジョン・ラーム、そしてタイガー・ウッズの3選手が並んで17.0倍と続いています。
注目の松山英樹は、アダム・スコットやヘンリック・ステンソンと並んで10番手の34.0倍オッズとなりました。
マキロイは地元開催の全英を制し、故郷に錦を飾ることができるか
北アイルランドでの開催となった今回の全英オープンを、誰よりも優勝したがっているのは地元出身のロリー・マキロイでしょう。出身地であるベルファスト近郊のハリウッドから今大会会場のロイヤルポートラッシュGCまでは車で1時間ほど。ロイヤルポートラッシュで育ったといっても過言ではなく、まさに凱旋試合となります。
昨年の全英オープンは2位。その前も4位、5位と常に好成績を出しています。今年は知り尽くしたコースで、地元の絶大な応援を背に、2014年以来となるメジャー制覇を果たすことができるでしょうか。
ニクラスのGS最多優勝記録更新も視野に入ったタイガー、今季GS2勝目を果たしたい
全英オープンでは過去3度の優勝を果たしているタイガー・ウッズ。長いブランクとスキャンダルの数々を経て一度は終わった選手と思われていましたが、今年のマスターズを制して見事完全復活。世界ランキングも5位にまで高めました。
全英オープン最後の優勝は2006年ですが、昨年度の大会でも一時は最終日に首位に立つなどあと一歩のところまで迫りました。グランドスラム優勝回数15回を数えるタイガーのさらなる目標は、グランドスラム最多優勝回数18回を誇る”帝王”ジャック・ニクラス超えでしょう。
二クラスの成績を超え、名実ともに史上最高のゴルファーとなるためにさらなる勝利を重ねたいところです。まだまだタイガーチャージは留まることを知りません。