クリス・フルーム、ナイロ・キンタナ、そしてアルベルト・コンタドール―。この3強を軸に総合優勝争いは繰り広げられるのでしょうか？第103回目を数える「ツール・ド・フランス2016」（全21ステージ：総距離3535キロ）が7月2日に史上初となるモン・サン・ミシェルで開幕します（日程：7月2日～24日）。
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第102回大会（2015年）は、フルーム、キンタナ、コンタドール、そしてヴィンチェンツォ・ニーバリの“ファンタスティック・フォー”での優勝争いを多くのファンは予想していましたが、そのうち2015年のジロ・デ・イタリアを制したキンタナとディフェンディングチャンピオンとして挑んだニーバリが前半戦で総合争いから脱落するのを横目に、フルームが序盤で優勝への流れを引き寄せて2013年大会以来2度目のマイヨ・ジョーヌに輝きました。
【ツール・ド・フランス2015ダイジェスト】
日本人ライダーとしては、ランプレ・メリダの新城幸也が6回目のツール出場を決め、日本のサイクリングファンにはたまらない第103回ツール・ド・フランスとなりそうです。新城は「ツールも無事に走り切り、オリンピックに勢いをつけたい」とコメントし、8月のリオ五輪に向けて弾みをつける走りを見せてくれそうです。
今年も“ファンタスティック・フォー”を中心に総合争いが繰り広げられるのか？スペイン、アンドラ、スイスを通ってゴールのパリでマイヨ・ジョーヌの栄冠を勝ち取るのはどのライダーでしょうか？ブックメーカー「SBOBET」が総合優勝オッズを発表していますので見てみましょう。
【ツール・ド・フランス2016総合優勝オッズ】
※オッズは２７日午後９時現在
総合優勝争いのトップに立っているのはフルームで2.00倍となっています。僅差でキンタナの2.50倍、そしてコンタドールが4.50倍とここまでが一桁のオッズとなっており、3強をなしています。4番手には2014年の覇者・ニーバリで11.00倍、5番手にはリッチー・ポートとファビオ・アルがともに17.00倍であとを追う展開となっています。
フルームとキンタナはジロ・デ・イタリア2016を回避してこのツールに照準を合わせています。2018年までチーム・スカイとの契約を延長したフルームは、2月のヘラルド・サン・ツアーで総合優勝をしてみせてツール王者の貫禄を他のライダーに見せつけるレースをしました。また、キンタナはツール・ド・フランス前哨戦の１つである6月のルート・ドゥ・スッドを2012年以来となる総合優勝を果たし、ツール初制覇に向けてコロンビアの自宅を拠点（高地にある）に順調に仕上げてきています。
2016年シーズンを最後に一時は引退することを明言していたコンタドールでしたが、4月には「まだやり残したことがある」と撤回し、2009年以来3回目のツール制覇に名乗りを上げました。史上5人目のグランツール完全制覇を達成している33歳のベテランは、どんな走りを見せてくれるのかもはやわかりません。今年のジロを制してグランツール連戦となるニーバリは、どれだけジロのダメージを抜くことができるかが本大会総合優勝のカギを握るでしょう。今回のツールでは10の山岳ステージが用意されており、ニーバリはジロで見せた下りでのアタックを再びツールでもさく裂させるかもしれません。
ポイント賞、山岳賞争いは？
【ツール・ド・フランス2016ポイント賞オッズ】
※オッズは２７日午後９時現在
ブックメーカー「SBOBET」が発表したポイント賞オッズでは、2012年大会からポイント賞で4連覇を果たしているペテル・サガンが1.50倍で優勝最有力に挙げられています。サガンは今年のツール・ド・スイスの第2、第3ステージを制するなど、順調にツールに向けて調整を進めています。2番手にはマルセル・キッテルで4.50倍、3番手にはアンドレ・グライペルで9.00倍となっています。緑のジャージ「マイヨ・ヴェール」を着用するのは誰なのでしょうか？
【ツール・ド・フランス2016山岳賞オッズ】
※オッズは２７日午後９時現在
10の山岳ステージが控えている本大会での山岳賞ジャージ争いも注目です。「SBOBET」によると、優勝最有力には昨年山岳賞も勝ち取ったフルームで6.50倍、2番手には山岳に強いキンタナで7.50倍となっており僅差で追っています。3番手にはホアキン・ロドリゲスで9.00倍となっており、ここまでが一桁のオッズとなっています。昨年のブエルタ・ア・エスパーニャで総合2位に入るなど、37歳の大ベテラン・ロドリゲスの走りに注目です。水玉模様の「マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ」争いでも、フルームとキンタナのつばぜり合いとなるのでしょうか。
今年のツール・ド・フランスは7月2日に開幕し、ライダー達は2度の休息日（11日と19日）を挟んで24日の最終第21ステージのパリ・シャンゼリゼを目指します。第13ステージ（15日）と第18ステージ（21日）の2度のタイムトライアルが設定され、3535キロ全21ステージで3週間の長い戦いが繰り広げられます。
