日本時間の12月2日深夜に2018年ロシアワールドカップ(以下ロシアW杯)の組み合わせ抽選会が行われ、グループリーグのドローがついに決定しました。大会は2018年6月14日に開幕し、7月15日に世界の王者が決定される日程となっています。
日本はグループHに入り、コロンビア、ポーランド、そしてセネガルと同組となりました。
【日本のロシアW杯グループリーグ日程(日本時間)】
2018年6月19日午後9時:対コロンビア
2018年6月25日午前0時:対セネガル
2018年6月28日午後11時:対ポーランド
日本にとっては、2014年大会をグループリーグ最下位で敗退した雪辱を果たす舞台を迎えることとなります。全世界の注目が集まるこの大会の優勝オッズおよびグループリーグ突破オッズをブックメーカー「188BET」が発表していますので、その数字を参考に大会の展望をご紹介していきます。
前回大会決勝の組み合わせが最高オッズに
2018年ロシアW杯の優勝候補。その筆頭には、2014年ブラジルW杯決勝の組み合わせとなったブラジルとドイツがそろってオッズ6.00倍で挙げられました。また同じ組み合わせでの決勝を見ることになるかもしれません。
続いてキリアン・ムバッペら超新星の活躍著しいフランスが7.00倍で3番手、レアル・マドリードとバルセロナという世界最強クラブの両翼に属する選手を多く擁するスペインが8.00倍で4番手、リオネル・メッシ筆頭に強力な陣容を形成するアルゼンチンが10.0倍で5番手となっています。
日本は32か国中23番手タイの251倍。アジアでは最高順位となりました。日本はここからどこまで下克上していくことができるでしょうか。
グループリーグ組み合わせとオッズ
※Winner=グループ首位、To Qualify=グループ突破オッズ(2位以内)
グループA
開催国ロシアが属するグループAは、ルイス・スアレス擁する南米の強豪ウルグアイが2.00倍でオッズ首位となりました。続いて開催国ロシアが僅差の2.20倍、2017年アフリカネーションズカップ準優勝のエジプトが7.00倍。アジア予選で日本と激闘を繰り広げたサウジアラビアにはかなり厳しい31.0倍という低いオッズが付けられています。
グループB
スペイン、ポルトガル、モロッコと、地理的にも歴史的にも非常に近い3か国が同居することとなったグループB。突破最有力は優勝候補の一角・スペインで1.45倍が付けられました。続いてクリスティアーノ・ロナウド擁するポルトガルが2番手で2.90倍、スペイン・ポルトガルとはわずか50km程度の海峡で隔てられた隣国のモロッコが17.0倍となりました。4番手のイランは31.0倍と、上位との差が大きく開く結果となっています。
グループC
グループCの大本命は優勝候補のフランス。オッズ1.30倍と、他の3か国を突き放しています。残る3か国は全てプレーオフ組。フランスにとっては比較的楽なグループとなりました。2番手は欧州予選プレーオフでアイルランドに勝利したデンマークで5.00倍。プレーオフでニュージーランドの夢を打ち砕いた3番手ペルーは9.50倍、そしてアジアのオーストラリアは17.0倍が付けられています。
グループD
世界最高の選手と賞されるリオネル・メッシ率いるアルゼンチンが1.55倍と、グループD最高のオッズが付けられました。レアル・マドリードのプレーメーカー、ルカ・モドリッチを擁するクロアチアが2番手で3.30倍、W杯初出場を決めた欧州の小国アイスランドと”アフリカンイーグル”ナイジェリアが3番手タイの11.0倍となっています。
グループE
世界最高額の選手ネイマールを擁するブラジルがグループEダントツのオッズ1.27倍を付けられました。2番手は堅実な戦いぶりに定評のある欧州の強豪スイスで6.50倍、3番手は2大会ぶりの出場となるセルビアで8.50倍、4番手はレアル・マドリードの守護神ケイロル・ナバスを擁し、2014年大会ではベスト8に進出したコスタリカが17.0倍となっています。
グループF
今大会随一の死のグループとなったグループF。優勝候補に挙げられるドイツにグループ最高オッズとなる1.37倍が付けられました。2番手は北中米の強豪メキシコと、欧州プレーオフでイタリアを60年ぶりの予選敗退に追い込んだスウェーデンがともに6.00倍。組み合わせ抽選で日本とともに最後まで残った韓国は4番手となるオッズ16.0倍となっています。
グループG
グループGは若手の成長著しい世界ランキング5位のベルギーが1.80倍で最高オッズとなりました。続いてサッカーの母国イングランドが2.25倍と後を追います。2002年W杯のグループリーグで日本と対戦したアフリカのチュニジアが11.0倍と突破に可能性を残す一方、W杯初出場のパナマは31.0倍と、グループAのサウジアラビアやBのイランと並んで最低のオッズとなりました。
グループH
【グループHオッズ】
グループH
グループHの最高オッズは南米の強豪コロンビアの2.20倍。2番手のポーランドも僅差の2.65倍となりました。続くアフリカのセネガルは6.00倍。我らが日本は4番手となるオッズ8.00倍のオッズが付けられています。4番手とはいえ、オッズ8.00倍は4番手の国の中では全グループ中最高のオッズです。どこが突破してもおかしくない、今大会で一番実力が拮抗したグループだといえるでしょう。日本にも十分チャンスはあるはずです。
2014年の悲劇を乗り越えたいブラジル
2014年の自国開催のW杯でドイツに1-7と歴史的な惨敗を喫したブラジル。『ミネイロンの悲劇』と呼ばれるこの屈辱を晴らすには、やはりW杯で優勝するほかありません。ブラジルはサッカー王国の威信にかけて、死に物狂いで戦いに臨むことでしょう。
やはり注目は今夏パリ・サンジェルマンに史上最高額となる2億2200万ユーロ(約290億円)で移籍したネイマール。前回大会では準々決勝で脊椎を骨折する負傷を負い、その後の試合に出場することができませんでした。決勝敗退後も、彼がいれば、と悔やむ人は多かったはずです。今回こそ、万全の態勢で優勝杯まで手を伸ばすことができるでしょうか。
2連覇へ視界良好なドイツ
2014年大会を圧倒的な実力で優勝したドイツ。今年開催されたW杯の前哨戦であるコンフェデレーションズカップも制しており、FIFAランキング1位の座を不動のものとしています。2006年から監督を務めるヨアヒム・レーヴ監督のもと完成された組織を崩すことは、対戦相手にとって至難の業となるでしょう。
守備陣の中心選手の多くがバイエルン・ミュンヘンに所属し、普段から連携が取れていることもドイツの強みの一つです。特に要となるGKのマヌエル・ノイアーは、FWが圧倒的に有利なバロンドールの受賞候補に毎年名前が挙がるほど傑出した実力を持つ選手。強いチームは必ず強いGKがいるものですが、史上最強クラスのGKがいるドイツが世界最強なのも当然のことなのかもしれません。ドイツにとって、W杯2連覇の達成は当然の目標だといえるでしょう。
日本はグループ4番手の評価を覆せるか
2014年大会ではグループリーグで1勝もできずに最下位となった日本。その時に日本を1-4で粉砕し、首位突破したのがコロンビアでした。4年の時を経て再び激突することとなったコロンビア相手に、日本の成長した姿を見せつけて勝利をもぎ取りたいところです。
【ロシアW杯日本最多得点者オッズ】
※オッズは3日午前10時現在
ブックメーカー「188BET」による日本の最多得点者オッズは本田圭佑と岡崎慎司が4.50倍でトップタイ、原口元気と香川真司が6.50倍で3番手タイとなりました。少々悔しいのが、「得点者なし」が15.0倍で7番手タイにつけていることでしょうか。
日本は決して高評価を受けているとは言えませんが、なんとかその評価を覆してグループリーグ突破、そしてまだ越えたことのないベスト16の壁を乗り越えることができるでしょうか。