赤い土の上で、世界最強クラスのテニスプレーヤーたちが熾烈な戦いを繰り広げる季節が始まろうとしています。
その先駆けとなる大会、モンテカルロ・ロレックス・マスターズは4月13日にスタートし、4月21日に決着の時を迎える予定となりました。
アジアで確固たる地位を築き、世界的にもマンチェスター・シティやリバプールの公式スポンサーとしても知られる日本語対応のブックメーカー「188BET」が優勝オッズを発表していますので、その数字を参考に大会展望をご紹介していきます。
クレーコートシーズンの幕開けを告げる大会、モンテカルロ・マスターズ
モナコに隣接するリゾート地であるフランスのロクブリュヌ=カップ=マルタンで開催されるモンテカルロ・ロレックス・マスターズ(以下、モンテカルロ・マスターズ)は、1897年からの長い歴史を持つ伝統ある大会です。
カテゴリはグランドスラムやATPワールドツアー・ファイナルに次ぐ規模を誇るATPツアー・マスターズ1000。マスターズで年間最初にクレーコートで行われる大会でもあり、毎年4月中旬に行われることから、クレーシーズンの幕開けを告げる大会かつ全仏オープンの前哨戦としても注目が集まっています。
2018年はナダルが歴代最多11度目の優勝達成!錦織は敗れるも復活を印象付ける
2018年のモンテカルロ・マスターズを制したのは、クレーコートの帝王ラファエル・ナダル(スペイン)。これで2016年から3連覇を達成したほか、かつて2005年から2012年まで前人未到の8連覇を達成したのを加えると11回目の優勝という驚愕するほかない結果を叩き出しています。これはオープン化以降では同一大会における最多優勝回数となりました。
決勝でナダルと対峙したのは日本の錦織圭。3回戦でアンドレアス・セッピ(イタリア)、準々決勝でマリン・チリッチ(クロアチア)、準決勝でアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)と実力者を次々と破り、4度目のマスターズ決勝進出を果たしました。
前年の怪我によって大きく世界ランキングを落とし、36位で臨んだこの大会での活躍ぶりは錦織復活を印象付けるものとなっています。
しかし、やはりクレーコートに立ったナダルの壁は高く、分厚いものでした。クレーコートにおいては疑いもなく史上最強であるナダルを前に、ストレート負けを喫する結果に。悲願のタイトルは今回もお預けとなっています。
優勝オッズ筆頭は帝王ナダル!ナダル、ティームらは対抗馬となりうるか
【モンテカルロ・ロレックス・マスターズ2019優勝オッズ】
※オッズは14日午後6時現在
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ブックメーカー「188BET」が発表した2019年のモンテカルロ・ロレックス・マスターズ優勝候補筆頭となったのは、ラファエル・ナダル。さらなる記録更新に期待がかかる帝王にオッズ2.00倍がつきました。
2番手はモンテカルロでナダルに勝利したことのある数少ない選手の一人、ノバク・ジョコビッチで4.00倍。続いてドミニク・ティームが8.00倍、アレクサンダー・ズベレフが12.0倍、スタン・ワウリンカが19.0倍、そして日本の錦織圭が21.0倍で6番手となっています。
前人未到のさらにその先へ。今年もクレーコートはナダルの独壇場と化す
3月中旬にはモンテカルロ・マスターズと同様にATPツアー・マスターズ1000のBNPパリバ・オープン(インディアンウェルズ・マスターズ)に参加していたナダルですが、準決勝でのロジャー・フェデラー戦を前に膝の不調により棄権。39回目を数える宿敵との対戦はなりませんでした。
そして3月末には練習を再開し、クレーコートでの戦いに向けて調整を始めています。今大会で再び優勝となれば、モンテカルロ・マスターズの最多記録(11回)はもちろんのこと自身が持つ同一大会の最多優勝記録(11回)にATPツアー・マスターズ1000最多優勝記録(33回)を更新することとなります。
前人未到をさらに超える優勝へ。2019年もクレーコートは彼の独壇場となること間違いありません。
ジョコビッチ、ナダルの連覇阻止再現なるか?快挙達成への弾みをつける勝利を得たい
2018年のウィンブルドンを皮切りに、全米オープン、2019年の全豪オープンと、グランドスラムを3大会連続優勝という快挙を果たしているジョコビッチ。
2015年から2016年にかけて達成した4大会連続グランドスラム優勝の再度達成へ向け、残された1つである全仏オープン制覇のためにはこのモンテカルロでいいクレーコートシーズンの入り方をしたいところでしょう。
モンテカルロでは過去に2回優勝(2013年、2015年)を果たしており、しかもそのうちの1回では決勝でナダルをストレートで破り、彼の9連覇を阻みました。
3月のインディアンウェルズではラウンド32、マイアミ・オープンではラウンド16と続けて上位進出ができていない点が不安材料としてあげられるものの、得意なクレーコートでの戦いはいい転機となるはず。再びクレーコートにおいてナダルを超える戦いぶりを見せたいところです。
不調脱却、そしてさらに上のステージへ!モンテカルロが錦織の契機となるか
錦織は2019年1月のブリスベン国際(ATPツアー・250シリーズ)で2016年以来となる優勝を果たすと、全豪オープンでもベスト8に入るなど調子が上向いていましたが、2月以降は5勝4敗と不調で、3月のマイアミ・オープン(ATPツアー・マスターズ1000)では初戦敗退。ここでクレーコートシーズンに入って気分を切り替えることができるのは好材料となるはずです。
昨年もモンテカルロ・マスターズでの善戦をきっかけに上昇していくことができただけに、今回もその再現といきたいところ。そして、初のマスターズ1000優勝を果たし、続くグランドスラムの全仏オープンへ弾みをつけていけるでしょうか。