ディープインパクトの子・キズナ、天皇賞(春)に現れる!
第149回天皇賞(春、3200㍍・芝)が4日午後3時40分から京都競馬場で行われます。昨年のダービー馬で凱旋門賞4着のキズナに注目が集まります。
菊花賞馬で一番人気に押されたエピファネイア、牝馬GⅠ3勝(オークス、秋華賞、エリザベス女王杯)馬のメイショウマンボの3強対決と言われた産経大阪杯(GⅡ、2000㍍・芝)では、キズナは最後方で待機し直線で一気にロングスパートを仕掛ける圧巻の末脚を披露して優勝しました。
【産経大阪杯2014(キズナ)】
目を見張ったのは、キズナが昨年より一回り大きく見えたことです。実際、昨年の日本ダービー時よりも馬体重が20㌔増の498㌔だったのです。先日、「情熱大陸」でキズナの特集をやっていましたが、この体重増は余計なものが付いているわけでなく、すべてがトモなどを中心とした筋力の増大によるものらしいです。鞍上する武豊騎手は「2段階パワーアップしている」と言い、キズナは一冬超えて大きく成長して、盾取りに挑めているようです。
そんなキズナに唯一の不安材料として挙げられていたのが、3200㍍を走り抜くスタミナがあるかどうかです。凱旋門賞や日本ダービーで経験した2400㍍という距離が、キズナにとっての経験値であり、3000㍍越えは未知の領域となります。しかし、この不安も産経大阪杯での自らの走りで払しょくできたのではないでしょうか。
あれだけのロングスパートでもスピードを落とさず、いやむしろスピードを上げながら強敵馬を抜き去ることが出来るのは、スタミナも十分にある証なのではないでしょうか?佐々木晶三調教師は言います。「キズナは(凱旋門賞が行われた)ロンシャン(競馬場)のタフな馬場でも最後まで上位争いを演じた馬。距離がもたないわけがない」。そう言って距離適性や今回の仕上がり具合に太鼓判を押していました。
【凱旋門賞2013】
これまで10戦7勝のキズナが今年の凱旋門賞再挑戦のためにも、まずは盾をしっかりと獲得して弾みを付けたいところですね。
このキズナのライバルとして挙げられるのが、ゴールドシップとウインバリアシオンでしょう。ゴールドシップにはオーストラリアの剛腕と言われるクレイグ・ウィリアムズが、そしてウインバリアシオンにはドイツのアンドレアシュ・シュタルケがそれぞれ初騎乗をします。
ゴールドシップは、2012年の皐月賞、菊花賞、有馬記念、そして2013年の宝塚記念で栄冠を勝ち取っている今回最も実績のある馬と言えるでしょう。前走となる阪神大賞典(GⅡ、3000㍍・芝)では、岩田康誠騎手を鞍上して第4コーナーを回るところから徐々に先頭に立つと、直線では他馬を全く寄せ付けない走りで、2着に3馬身半差を付けて優勝しました。
【阪神大賞典2014(ゴールドシップ)】
まさしく葦毛の怪物です!本当に3000㍍走ったの?と疑いたくなるほど直線でも全く力が落ちることはありませんでした。天皇賞(春)ではゴールドシップと初タッグを組むウィリアムズ騎手も「持続力もあってスタミナも十分。GⅠ(レース)を勝つには(天皇賞春は)最高の舞台になる」とコメントしていました。
阪神大賞典から調子を落とすことなく持続しているというゴールドシップ。須貝尚介調教師は「すごくリラックスしていて雰囲気もいい。前走(阪神大賞典)もかなり良かったがそれをキープしている」とGⅠ区切りとなる5勝目を天皇賞で飾る準備は出来ているようです。鞍上のウィリアムズ騎手は、2010年の天皇賞(春)でジャガーメイルに騎乗して外国人騎手として初めて盾を手中に収めているのも何かの因縁かもしれません。
キズナに対抗するもう一頭は、ウインバリアシオンでしょう。ドイツでリーディングジョッキーを5度獲得しているシュタルケ騎手がウインバリアシオン初のGⅠ制覇へと導きます。前走となった日経賞(GⅡ、2500㍍・芝)では現在騎乗停止処分を受けている岩田騎手が騎乗し、見事に1着となりました。
【日経賞2014(ウインバリアシオン)】
今回、ウインバリアシオンに初騎乗となるシュタルケ騎手は「これだけ乗りやすい馬はいない」と絶賛しています。2011年にデインドリームで凱旋門賞を制した名ジョッキーにそう言わしめる6歳馬は、屈腱炎で約1年5か月休養するなどケガに苦しめられましたが、今回の天皇賞(春)を取って大きく復活をアピールしたいところでしょう。松永昌博調教師も「(これまでは)予定通り。オルフェーブルは去っても強い馬はいるが、(優勝の)チャンスはある」と静かなる闘志を燃やしていました。
大注目のキズナにゴールドシップ、ウインバリアシオンが続く見方が強い天皇賞(春)の枠順が1日発表されましたので、下記にご紹介しておきます。合わせて、日本語対応のブックメーカーである「William Hill(ウィリアムヒル)」も単勝オッズをレース前日(3日夜頃)に発表すると思われますので、発表され次第更新する予定です。
【第149回天皇賞(春)枠順およびオッズ】
※オッズは「ウィリアムヒル」が発表。3日午後8時半更新
1-1 アスカクリチャン:67.0倍
1-2 アドマイヤフライト:41.0倍
2-3 サトノノブレス:34.0倍
2-4 サイレントメロディ:67.0倍
3-5 レッドカドー:15.0倍
3-6 ホッコーブレーヴ:41.0倍
4-7 フェノーメノ:7.0倍
4-8 ゴールドシップ:5.0倍
5-9 タニノエポレット:101.0倍
5-10 フェイムゲーム:51.0倍
6-11 ラストインパクト:41.0倍
6-12 ウインバリアシオン:8.0倍
7-13 オーシャンブルー:67.0倍
7-14 キズナ:1.8倍
7-15 アドマイヤラクティ:26.0倍
8-16 ジャガーメイル:67.0倍
8-17 ヒットザターゲット:34.0倍
8-18 デスペラード:17.0倍
ブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」は、日本の競馬(G1)のオッズを発表しています。単勝のみですが通常の馬券よりもオッズが高く、購入時点でのオッズが「確定オッズ」となるのが特徴です。ぜひ1度トライしてみてはいかがでしょうか?
【天皇賞(春)2013(フェノーメノ)】