今年こそはと世界一と挑んだオルフェーヴルでしたが、その壁は厚かった―。凱旋門賞2年連続2着―。
そのオルフェーヴルの最後の雄姿を見られるのが、今シーズンの最後を締めくくるビッグレース「有馬記念」(GⅠ、2500㍍・芝)です。22日の午後3時25分から中山競馬場で行われます。
オルフェーヴルは、新潟での新馬戦を勝利すると、翌年には史上7頭目となる3冠(皐月賞、日本ダービー、菊花賞)を達成しました。世界一に最も近づいたであろうオルフェーヴルでしたが、凱旋門賞では2着に甘んじてしまいました。これまで20戦11勝(GⅠ5勝、3着以上が18回)と抜群の強さを見せてきたオルフェーヴルもついにラストレースとなりました。
本日(19日)に有馬記念の枠順が発表されましたので、下記にお知らせします。また、日本語対応のブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」がオッズを発表しましたら、@KiyoTamiyoshiもしくは「ブックメーカー情報局」のFacebookベージ(https://www.facebook.com/bookmakerinfo)でもお知らせしていきますので、チェックしてみてください!
【有馬記念枠順と勝敗オッズ】
① ダノンバラード:34.0倍
② ヴェルデグリーン:34.0倍
③ カレンミロティック:15.0倍
④ ウインバリアシオン:17.0倍
⑤ デスペラード:26.0倍
⑥ オルフェーヴル:1.73倍
⑦ タマモベストプレイ:51.0倍
⑧ ラブリーデイ:34.0倍
⑨ ルルーシュ:21.0倍
⑩ アドマイヤラクティ:15.0倍
⑪ ラブイズブーシェ:51.0倍
⑫ テイエムイナズマ:101.0倍
⑬ トゥザグローリー:51.0倍
⑭ ゴールドシップ:4.50倍
⑮ ナカヤマナイト:26.0倍
⑯ トーセンジョーダン:15.0倍
※勝敗オッズは「ウィリアムヒル」が発表。22日午前0時更新
2年連続でファン投票1位を獲得した池添謙一騎乗のオルフェーヴルは、3枠6番となりました。オルフェーヴルは昨年の凱旋門賞後にジャパンカップ、有馬記念とステップを踏む予定でしたが、ジャパンカップで2着となり、その後調子を崩して有馬記念の出走を回避していました。
しかし、今回は凱旋門賞後にはフランスでじっくり調整したあとに帰国し、有馬記念一本に絞って調整を重ねてきました。池江泰寿調教師は「ローテーション的には有馬記念一本に絞って正解だった。昨年に比べてはるかにいい感じできている」とラストレースに向けて自信を見せていました。
また、新馬戦から国内レースすべてにおいて騎乗してきた池添騎手は3年半にも及ぶオルフェーヴルとの戦いに感慨深いコメントを残していましたので紹介しておきましょう。
「これだけの馬はなかなか巡り会えない。新馬戦から手綱をとって、うれしいことも悔しいことも、乗れないときの悲しさもあったが、最後は気持ちよく引退させてあげたい」
乗れない時とは、2年連続でクリストフ・スミヨン騎手に凱旋門賞で鞍上を譲った時のことでしょう。3月の産経大阪杯(GⅡ、2000㍍・芝)以来9か月ぶりのタッグを組む池添騎手の手綱さばきにも注目したいですね。
昨年の今頃に比べて太めの感じがするという見方をする専門家もいるようですが、1番人気であろうオルフェーヴルがどんなレースを見せてくれるのか楽しみで仕方ないですね。
花道を飾りたいオルフェーヴルに一矢報いたい馬たちからも目が離せません。その急先鋒が昨年の有馬記念を制したゴールドシップです。新パートナーとしてライアン・ムーア騎手を迎えて連覇を狙います。
芦毛のGⅠ4勝馬が制した有馬記念のレースを振り返ってみましょう。下記画像をクリックすればご覧いただけます。最後方から直線大外から一気に抜き去り、恐ろしいほどの末脚を見せつけ、オグリキャップ以来の芦毛馬の有馬記念優勝馬となりました。
実は、オルフェーヴルもゴールドシップも「ステイゴールド×メジロマックイーン」なんですね。何か不思議な因縁を感じてしまいます。最後は負けたくないと思うのがゴールドシップの正直な気持ちなのではないでしょうか。
ゴールドシップは今秋初戦の京都大賞典で5着、続くジャパンカップでは15着と大敗を喫し、今回の有馬記念に復活をかけています。その復活に一役買いそうなのが、ブリンカーの導入がささやかれていることです。須貝尚介調教師も実際にゴールドシップの調教でブリンカーを試し「ブリンカーは効いている」と手ごたえを感じています。ムーア騎手とブリンカーという新しい“パートナー”を迎えてのゴールドシップの復活劇にも注目です。
また、オルフェーヴルの同期で、日本ダービー、菊花賞では2着と後塵を拝してきたウインバリアシオンにも注目でしょう。1年5か月ぶりのレースとなった11月の金鯱賞(GⅡ、2000㍍・芝)で3着となり、復活をアピールしました。レースの模様は下記画像をクリックすればご覧いただけます。
ウインバリアシオンは、クラシックレースで敗れた借りを最後に返しておきたいと有馬記念に挑んでくるでしょう。松永昌博調教師は「いい頃とそん色のないところまできている」と手ごたえを話していました。
残念ながら同じく有馬記念を引退レースと位置付けていたエイシンフラッシュが、右前脚の痛みで出走を回避し、静かに引退することになりましたが、金鯱賞を制したカレンミロティック、3600㍍のステイヤーズステークス優勝馬のデスペラード、ジャパンカップ3着のトーセンジョーダンなど力量豊かな馬たちが勢ぞろいしています。
今年最後のビッグレースは見ないわけにはいきませんね!