日本フル代表で今年戦う試合は、残り3試合となりました。来年開催のブラジルW杯に向けて、残りの1試合1試合がブラジルでの結果につながってくる大事な欧州遠征となります。
日本時間の12日午前0時30分から日本（FIFAランキング42位）は、セルビア（同43位）と対戦します。15日にはベラルーシとの試合も予定されています（午後9時15分）。
今回の欧州遠征のメンバーを見ると、本田圭佑（CSKAモスクワ）や香川真司（マンチェスターU）といった欧州常連組に加えて、ハーフナー・マイク（SBVフィテッセ）、乾貴士（アイントラハト・フランクフルト）、細貝萌（ヘルタ・ベルリン）らが代表復帰を果たすなど新旧メンバーの融合的な印象を受けました。また、7月の東アジアカップで初の代表入りを果たした柿谷曜一朗（セレッソ大阪）も欧州遠征初参加となります。
詳しいメンバーについては、下記の欧州遠征のメンバーをご確認下さい。
※「SAMURAI BLUE」ホームページより抜粋
9月10日の国際親善試合対ガーナ戦では、後半3得点を決めて逆転勝ちしたSAMURAI BLUEこと日本代表。今回はブラジルW杯での“対欧州”を見据えて、FIFAランキングではほぼ同じ位置にいるセルビアと対戦します。
セルビアといえば、南アフリカW杯を見据えて挑んだ2010年のキリンチャレンジカップで対戦し、０－３で完敗を喫しています。相手のカウンター攻撃やセットプレーで日本のDF陣は崩されてしまいました。W杯のメンバー発表直前の試合でもあったので、ずいぶんと怒号も飛んだゲームとなってしまいました。
下記画像をクリックすると、この2010年の日本―セルビアのダイジェスト映像がご覧いただけます。セルビアのサッカーの特徴などを知るのにもいい材料となります。
今回のセルビアは主力と控え組の融合で1.5軍という表現がなされていますが、「英雄」と評されるスタンコビッチの引退試合ということもあって、ガチで襲い掛かってくると思われます。球際に強い高身長のDFを起点としたカウンター攻撃や、守りが中央に寄った時のサイドアタックからのクロスは要注意でしょう。
一方、日本はボランチを組む長谷部誠（1.FCニュルンベルク）と遠藤保仁（ガンバ大阪）が本調子ではないことが気がかりです。長谷部は合宿初日（8日）の練習を、疲労を理由に回避し、遠藤は左足首ねん挫で別メニュー練習を余儀なくされています。しかし、長谷部は試合当日組む可能性もある細貝や山口螢（セレッソ大阪）について「誰とボランチを組んでもしっかりした試合が出来る自信がある」と私たちの不安を一蹴してくれました。
また、セルビアの強力センターバックを崩すための“秘策”として、ザッケローニ監督は“本田―柿谷のホットライン”の熟練度を上げようとしています。本田からのスルーパスに柿谷が抜け出し、DFラインを切り裂いて得点するパターンや、前線へのパスを“神”とも評される柿谷のトラップで本田に落として、本田がゴールネットを揺らすパターンもセルビア攻略のキーポイントになってくると思います。
「代表を強くすることだけを考えている」と日本代表5試合と少ないキャリアの23歳には、ストライカーの自覚も芽生えていて、何かやってくれそうな感じを受けました。
アウェイでの戦いとなる日本は、2010年の雪辱となるのでしょうか？日本語対応のブックメーカー「10Bet」は、勝敗オッズを下記のように発表しています（１１日午前８時現在）。
① セルビア勝利：2.10倍
② 日本勝利：3.15倍
③ ドロー：3.20倍
来年のブラジルW杯のヨーロッパ予選ではベルギー、クロアチアに全敗して本戦出場をすでに逸しているセルビアですが、ホームでの優位性や日本との相性などもあってセルビア有利の予想となっています。セルビアのミハイロビック監督は会見で「日本はいい組織が見られる。勝つことは難しいと思うが、選手全員で頑張りたい」と謙虚な口ぶりでした。
また、「10Bet」は、「スコア予想」のオッズも発表しています。下記にその上位５つをご紹介します。
【スコア予想トップ５】
① セルビア１－１日本：6.75倍
② セルビア１－０日本：7.75倍
③ セルビア２－１日本：8.00倍
④ 日本１－０セルビア：8.75倍
⑤ 日本２－１セルビア：9.25倍
※オッズは１１日午前８時現在
スコアをずばり当てるので、オッズの方もその分的中が難しくなるため高くなっていますね。１－１のドローという見方が最も強いようです。セルビアがどちらかといえばディフェンシブのチームなので、どちらが勝ってもロースコアゲームになりそうなオッズ予想が上位に並んでいます。
今回のセルビア戦は、欧州遠征の先行きや、ブラジルW杯に向けてのチームの完成度を確認するための重要な試合になると思います。深夜の試合となりますが、長友佑都（インテル・ミラノ）のセルビア戦に向けてのインタビュー（下記画像をクリック）を聞いて、ヨーロッパでのSAMURAI BLUEたちの戦いを見守りましょう！
