年に1度のオールスターによる夢の球宴「MLBオールスター2015」が日本時間の15日、シンシナティレッズの本拠地であるグレートアメリカン・ボールパークで行われ、ア・リーグが6-3でナ・リーグを破り、オールスターでの3連勝を果たしました。
ボー・ジャクソン以来26年ぶりとなる先頭打者本塁打を放ったマイク・トラウト(エンゼルス)が、史上初となる2年連続MVPを獲得しました。前日に行われたホームラン競争ではトッド・フレイザー(レッズ)が初優勝を果たしました。オールスター開催地の選手がホームラン競争を制するのは実に25年ぶりのことでした。
さあ、オールスターも終わりました。つかの間のオールスター休暇を終えたら、再びメジャーリーガーたちの後半戦がスタートです。
野球のオッズでお馴染みのブックメーカー「ピナクルスポーツ」が、ア・リーグ、ナ・リーグ両リーグの優勝オッズを発表していますので、そのオッズを見ながらMLBの後半戦、そしてワールドシリーズ争いを見ていきたいと思います。
アメリカンリーグ(ア・リーグ)
【MLB2015ア・リーグ優勝オッズ】
※オッズは16日午後4時現在
ア・リーグは、昨年のリーグ王者のカンザスシティロイヤルズが4.980倍で優勝候補の最有力に名を連ねています。続いて、ロサンゼルスエンゼルスが6.540倍で2番手に挙がっています。名門・ニューヨークヤンキースは3番手となる8.559倍のオッズがついています。ヒューストンアストロズが9.060倍とここまでが一桁オッズとなっています。
ア・リーグ連覇を狙うロイヤルズは、前半戦終了時点で52勝34敗で中地区の首位を走っています。チーム打率は.274とリーグ2位と打線が好調です。その打線を引っ張るのが、現在打点部門2位の60打点を稼いでいるケンドリー・モラレスでしょう。ツインズから今季加入してきたモラレスが昨シーズンの不調を払しょくする活躍でチームを連覇へと導きます。エディンソン・ボルケスの8勝を筆頭に、ジェレミー・ガスリーとクリス・ヤングが各7勝と先発陣の柱が安定しています。後半戦も大崩れしにくいチームで、ア・リーグ制覇に最も近いのではないでしょうか。
西地区の首位を走るエンゼルスは、何といっても豪華な打撃力が魅力です。現在(7月16日時点)でア・リーグの本塁打王を争うオールスターMVPのトラウトと、アルバート・プホルスがともに26本で現在1位と主砲がチームを引っ張ります。投げては、9勝でチームの勝ち頭のギャレット・リチャーズ、防御率2.33でリーグ3位のヘクター・サンティアゴの両輪がチームを支えています。
田中将大が所属する東地区首位のヤンキースは、本塁打数と打点がリーグともに2位と打力が首位へとチームを押し上げている印象です。本塁打22本、打点62で現在打点王争い1位のマーク・テシェイラ、そして前半戦で通算3000本安打の金字塔を打ち立てたアレックス・ロドリゲスも久しぶりに好調です。後半戦の初戦(日本時間の18日午前8時5分~)となるマリナーズ戦で先発が予想される田中は、ケガから復帰してのこれまで5勝3敗と現在3連勝中で調子を上げています。
ヤンキースと同じ東地区で最下位に沈んでいるボストンレッドソックスは、優勝争いから早くも脱落していますが、クローザーの上原浩治(2勝3敗22セーブ)、セットアッパーの田澤純一(1勝3敗14ホールド)は安定した活躍を見せています。ア・リーグ優勝オッズは24.170倍となっています。
【ア・リーグ順位表(2015年7月16日現在)】
※「スポーツナビ」より抜粋
ナショナルリーグ(ナ・リーグ)
【MLB2015ナ・リーグ優勝オッズ】
※オッズは16日午後4時現在
ロサンゼルスドジャースが3.950倍でナ・リーグ優勝の最有力に挙がっています。わずかの差でセントルイスカージナルスが4.080倍、ワシントンナショナルズ4.180倍がつけています。3番手にはピッツバーグパイレーツが7.170倍で3強を追う展開となっています。
西地区首位のドジャース(51勝39敗)は、現在防御率1.39、8勝2敗でオールスターではナ・リーグの先発をつとめたザック・グリンキー、そして6勝6敗のクレイトン・カーショーの左右エースが健在です。カーショーは前半戦あまり力を発揮できませんでしたが、おそらく後半戦にはギアチェンジして、2011年と2014年にマークした21勝に少しでも近づける活躍を見せてくれるものと期待しています。リーグトップのチーム本塁打数113本を引っ張るのは、ジョク・ペダーソン(20本)とエイドリアン・ゴンザレス(18本)です。この二人を含めて二ケタ本塁打を放っているのが6人いるのは非常に脅威ですね。
中地区首位のカージナルスは、チーム防御率2.71で56勝を挙げている高い守備力が強みでしょう。カルロス・マルティネスとマイケル・ワカの2枚看板がともに10勝3敗、防御率も2点台と非常に安定しています。2番手のジョン・ラッキー(7勝5敗)とランス・リン(6勝5敗)も防御率2点台と特に先発の柱がしっかりとゲームメイクができています。投手陣が疲れてくる8月、9月をどう乗り切るか?そして、チーム本塁打数69でリーグ12位の打力がどれだけカバーできるかにリーグ優勝のカギはあるのではないでしょうか。
カージナルスとのオッズ差はわずかの東地区で首位を走るナショナルズは、投打のバランスで勝負といったところでしょうか。打の中心は、現在.339で首位打者争いの2位に位置につけているブライス・ハーパーは本塁打も21本、打点61と力通りの活躍を見せています。過去3年間は打率が2割台であったハーパーに確実性が生まれ、さらに打撃力に磨きがかかっています。投手陣の柱は今シーズンタイガースから移籍してきたマックス・シャーザーで、10勝7敗、防御率2.11とチームをけん引します。クローザーには現在27セーブをマークしている守護神のドルー・ストーレンがいます。球団史上初となるリーグ優勝を今年こそは手繰り寄せたいところでしょう。
オールスターファン投票で最後まで選出争いを演じたサンフランシスコジャイアンツの青木宣親ですが、6月下旬に死球を受けて骨折し、球宴への出場がかないませんでした。しかし、7月中には復帰できるのではないかと報じられており、日本が誇る安打製造機を再び見たいものです。ジャイアンツは、現在西地区の2位で優勝オッズは13.760倍となっています。
【ナ・リーグ順位表(2015年7月16日現在)】
※「スポーツナビ」より抜粋
ア・リーグ、ナ・リーグ勝ち上がり、2015年のワールドシリーズを制するのはどのチームでしょうか?ブックメーカー「NetBet」がワールドシリーズ優勝オッズを発表していますのでご紹介しておきましょう。
【MLBワールドシリーズ2015優勝オッズ】
※オッズは16日午後5時現在
カージナルスが6.80倍で優勝候補筆頭に挙がっています。2番手にはロイヤルズ、ナショナルズ、ドジャースの3チームが7.50倍で並んでします。どうやらこの4チームでのワールドシリーズ争いになるのではないでしょうか。