【ブックメーカー】菊花賞2018:5枠9番の重賞未勝利馬エタリオウが単勝3.6倍でブックメーカー1番人気!3枠5番エポカドーロは2番手に

菊花賞

アーモンドアイの圧倒的牝馬三冠の興奮が覚めやらぬ日本競馬界ですが、今週末はいよいよこちらもクライマックス、牡馬三冠最後の一冠である菊花賞(G1、3000㍍・芝)が京都競馬場にて開催されます。発走は21日午後3時40分となっています。

まずは、唯一菊花賞でのみ開催される「京都3000m」という条件の傾向について簡単にご紹介しておきます。

「最も速い馬が勝つ」と言われるのが皐月賞。「最も運のある馬が勝つ」と言われるのが日本ダービーなら、菊花賞は「最も強い馬が勝つ」と言われています。

【菊花賞2017(勝利馬:キセキ)】

こう呼ばれる要因の一つが、京都競馬場が日本の競馬場の中でもかなりトリッキーなコースであるという点。特に菊花賞は、高低差のあるカーブを2周こなさねばならず、スタミナだけでなくペースを乱さない馬の精神面も非常に重要となる形態のコースです。

こういった事実を裏付けるかのように、ここ20年で5番人気以内の馬が14勝。そのうち、1番人気が7勝と3割を超える勝率を誇っています。人気サイドに推されるということは実績、実力のある馬ということを考えれば妥当な結果ともいえます。

また、20年のうちで1枠及び2枠の馬が10勝。内枠が非常に有利とされていますが、実は7枠と8枠も6勝を挙げるなど、やや極端な枠順が有利になる傾向があります。

【菊花賞2018枠順】
1-1 アイトーン(牡3、国分恭介・五十嵐忠男)
1-2 グレイル(牡3、岩田康誠・野中賢二)
2-3 ブラストワンピース(牡3、池添謙一・大竹正博)
2-4 ジェネラーレウーノ(牡3、田辺裕信・矢野英一)
3-5 エポカドーロ(牡3、戸崎圭太・藤原英昭)
3-6 メイショウテッコン(牡3、松山弘平・高橋義忠)
4-7 ユーキャンスマイル(牡3、武豊・友道康夫)
4-8 カフジバンガード(牡3、幸英明・松元茂樹)
5-9 エタリオウ(牡3、M.デムーロ・友道康夫)
5-10 アフリカンゴールド(牡3、松若風馬・西園正都)
6-11 コズミックフォース(牡3、浜中俊・国枝栄)
6-12 フィエールマン(牡3、C.ルメール・手塚貴久)
7-13 タイムフライヤー(牡3、和田竜二・松田国英)
7-14 グロンディオーズ(牡3、J.モレイラ・田村康仁)
7-15 オウケンムーン(牡3、北村宏司・国枝栄)
8-16 ステイフーリッシュ(牡3、藤岡佑介・矢作芳人)
8-17 シャルドネゴールド(牡3、藤岡康太・池江泰寿)
8-18 グローリーヴェイズ(牡3、福永祐一・尾関知人)

bet365今年はダービー馬のワグネリアンが不在ではありますが、近年まれにみる非常に濃いメンツが顔をそろえた菊花賞。まずはブックメーカー「bet365」が発表しているオッズをご確認いただきましょう。

【菊花賞2018オッズ】
菊花賞2018オッズ※オッズは18日午後6時現在
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まずご紹介するのは皐月賞馬にしてダービー2着。クラシック三冠皆勤賞のエポカドーロ(Epoca D’oro)。オッズは4.40倍となっています。

エポカドーロ

しかし、迎えた神戸新聞杯(G2、2400㍍・芝)では、ダービー馬ワグネリアンを抑えて単勝オッズ一番手評価に推されながらも、スタートを失敗。前目でしぶとく粘りこむ競馬で勝ち続けてきたエポカドーロにとってこの展開は非常にキツく、結果は4着と完敗を喫しました。

「体調面は問題がない、一回叩いてさらに上向き」と、陣営は状態面に自信をのぞかせつつも、前走の「やらかし」が脳裏をチラついてしまうのもまた事実でしょう。しかし、スタートさえ決めてしまえば血統面、実績面ともに今年の菊花賞では最上位ともいえる存在です。

エポカドーロと同じく4.40倍を付されているのが、ブラストワンピース(Blast Onepiece)。

ブラストワンピース

それまでの圧倒的なパフォーマンスから、日本ダービーでは皐月賞不参加ながら2番人気に推されることに。しかし、直線で詰まってしまったこともあり結果は5着となりました。

そんなブラストワンピースが次に選んだのはトライアルではなく古馬たちと戦うこととなる新潟記念(G3、2000㍍・芝)。決して一線級相手ではありませんでしたが、ここを見事完勝。3歳馬による勝利は35年ぶりの快挙、やはりその実力が非凡なものであることを証明しました。

気になるのは新潟記念→菊花賞という異例のローテーション。陣営は「間隔を程よく開けたかった」と話しているものの、前走から1000mの距離延長となる点がカギとなりそうです。

この2頭を抑え、「bet365」において3.60倍の一番手評価となっているのが重賞未勝利のエタリオウ(Etario)。

エタリオウ

この馬にとって転機となったのはやはり日本ダービー。それまで中団好位につける競馬で青葉賞(G2、2400㍍・芝)で2着入線など、一定以上の結果を残していた同馬。

迎えた本番では、H.ボウマン騎手が騎乗ながら13番人気とかなりの低評価。にもかかわらず結果はほぼ最後方から強烈な追い込みを見せての4着。想像以上の鋭脚を発揮しました。

前走の神戸新聞杯においても、最後方から猛然と追い込んで勝利したワグネリアンと差のない2着。負けてなおやはりポテンシャルの高さを感じさせた一戦であり、逆に評価を引き上げる要因ともなりました。

鞍上は、牝馬三冠を達成したC.ルメール騎手に対して今年、クラシックレース無冠。さらにG1もここまで1勝のみと寂しい結果に終わっているM.デムーロ騎手。

デムーロ騎手

1週間前追切から乗り込む念の入れようで、最後の一冠をもぎ取る気満々といったところでしょうか。

上位3頭に続く人気の2頭のポイントはズバリ「位置取り」。エポカドーロなどと同じく先行タイプが顔をそろえました。

8.00倍のオッズとなっているのはセントライト記念(G2、2200㍍・芝)を制したジェネラーレウーノ(Generale Uno)。

ジェネラーレウーノ

セントライト記念組は近年のキタサンブラックを除いて好成績を残せていないというデータが残っていますが、今年のクラシック路線でも注目されながらケガで泣いた素質馬レイエンダを完全に封じ込めての勝利は価値あるものと言えるでしょう。

やや気がかりなのは鞍上の田辺裕信騎手。

ここまで重賞28勝を挙げている若手のホープですが、その中で京都競馬場はわずか1勝のみ。しかもダートの中距離戦。田辺騎手が実績の少ない京都、しかも3000mをどう乗りこなすかがポイントとなります。

田辺騎手(中央)

神戸新聞杯3着から挑むのがメイショウテッコン(Meisho Tekkon)は10.00倍のオッズとなっています。

ジェネラーレウーノやエポカドーロ。更には、陣営が「逃げ宣言」をしているアイトーンなど、同型馬たちとの兼ね合い次第といったところ。

この点は前走の神戸新聞杯においてエポカドーロが「本来考えていた競馬」をしていればある程度デモンストレーションができたかもしれませんが、そのアテが外れてしまっただけに、菊花賞でどういった競馬を見せるのかこちらも注目です。

グロンディオーズ

その他、短期騎手免許で期間限定騎乗中のJ.モレイラ騎手は、オッズこそ31.00倍と低評価ながら4戦3勝、全レース上がり最速の素質馬グロンディオーズ(Grandiose)に。

アーモンドアイで見事に牝馬三冠を達成したC.ルメール騎手は、ラジオNIKKEI賞(G3、1800㍍・芝)2着入線のフィエールマン(Fierement)に騎乗予定。こちらは15.00倍となかなかの上位評価となっています。