秋のG1シリーズがいよいよ開幕!
電撃の6ハロン戦「スプリンターズステークス」(スプリンターズS、1200㍍・芝)が29日午後3時45分に中山競馬場で幕を切ります。スプリンターズSは1967年に創設された日本競馬初の短距離重賞レースで、1984年のグレード制導入時にGⅢに格付けされ、1990年にGⅠに格上げされました。2000年に、12月開催から現在のように9月の最終週の開催に変更され、日本における下半期のスプリンター王決定戦として定着しています。
昨年のスプリンターズSは、ロードカナロアがコースレコードとレースレコードを同時に更新する1分06秒7で優勝しました。ロードカナロアはこのレースでGⅠ初勝利を挙げると、一気に世界へと駆け上がりました。同年12月の海外GⅠレースとなる香港スプリント(1200㍍・芝)では、日本の調教馬として初制覇を果たしました。
昨年のスプリンターズSのレースの模様は、下記画像をクリックするとご覧いただけます。連覇を狙ったカレンチャンを差し切る姿にしびれます。
ロードカナロアの勢いは今年に入ってからも止まりません。3月のGⅠ・高松宮記念(1200㍍・芝)を制すると、6月のGⅠマイル戦「安田記念」(1600㍍・芝)も優勝し、GⅠ4勝目を挙げました。そして、今回のスプリンターズSに、世界のマイル王として名を挙げたタイキシャトルに並ぶ短距離GⅠ5勝目をかけることになります。ラスト1ハロンの切れ味鋭い末足に今回も酔いしれることができるのでしょうか。
騎乗する岩田康誠騎手は共同会見で「今年は迎え撃つ立場、王者ですし、素晴らしいレースをしなければならないという思いがあるので、期待してもらいたい。去年以上に馬の状態はいい」と連覇に向けて自信を見せていました。
果たしてロードカナロアの連覇達成なるか?はたまた昨年のレースでロードカナロアが成した「連覇の夢を打ち砕く」ような他の馬が出現するのか?「netkeiba.com」が予想オッズを発表しているので、その上位馬を見てみたいと思います。
【スプリンターズS予想オッズ】
① ロードカナロア:1.6
② ハクサンムーン:4.3
③ ドリームバレンチノ:7.9
④ グランプリボス:11.7
⑤サクラゴスペル :12.1
※予想オッズは26日午後4時現在
やはり、圧倒的な人気はロードカナロアと予想されていますね。安田隆行調教師も「GⅠ4連勝中で5連勝という大目標に向けて頑張っていきたい」とロードカナロアの仕上がりに自信をのぞかせていました。そのロードカナロアに、スプリンターズSのステップレースであるGⅡセントウルS(1200㍍・芝)で土をつけたのがハクサンムーンです。予想オッズでもロードカナロアの第一の対抗馬に挙げられています。レース序盤から得意の「逃げ」で最後まで首位を譲ることなくゴールを駆け抜けました。ロードカナロアにとってもマンマと逃げ切られた感が強いレースとなりました。
ハクサンムーンが逃げ切り勝ちしたセントウルSのレース映像は、下記画像をクリックするとご覧いただけます。西園正都調教師は「平常心で走れば結果も付いて来る。ハクサンムーンは自分の競馬(逃げ)をする。それで負けたら仕方ないと思っている」と並々ならぬ決意を共同会見の場で語っていました。
3番手予想となっているドリームバレンチノは、昨年のスプリンターズSで3着、今年の高松宮記念2着と徐々に順位を上げてきており、GⅠ初制覇を虎視眈々と狙っています。騎乗が予定されている松山弘平騎手は「セントウルS(3着)を経てもう一段階状態は上がってきている。昨年よりも馬は成長している」とコメントし、悲願達成に向けて内なる闘志を燃やしています。
ここまできて、「あれっ?」と思った方々もいると思います。「ブックメーカーのオッズがないじゃないか!」と。ブックメーカーでも日本のレースも含めたGⅠクラスのレースはオッズの対象になることがあります。まだ、出場馬や枠順などが決定していない段階なのでオッズがオープンとなっていませんが、ブックメーカーのオッズが発表されましたら、下記でお知らせします。そして私「清崎民喜」のツイッター(@KiyoTamiyoshi)でも情報を提供していく予定ですので、楽しみにしていて下さい!
【スプリンターズS(29日午後3時40分)「William Hill(ウィリアムヒル)」発表オッズ】
※28日午後9時更新
馬番 馬名 オッズ
1. グランプリボス:15.0倍
2. フォーエバーマーク:11.0倍
3. アドマイヤセプター:34.0倍
4. サンカルロ:34.0倍
5. マヤノリュウジン:67.0倍
6. ドリームバレンチノ:17.0倍
7. ハクサンムーン:5.50倍
8. パドトロワ:101.0倍
9. サドンストーム:41.0倍
10. ロードカナロア:1.57倍
11. スギノエンデバー:41.0倍
12. アウトクラトール:151.0倍
13. サクラゴスペル:13.0倍
14. マイネルエテルネス:41.0倍
15. マジンスプロスパー:15.0倍
16. シルクフォーチュン:51.0倍
(オッズは28日午後9時現在)
スプリンターズSのちょっとした豆情報を書いておくと、1つは波乱が少ないレースが多く、この10年間で万馬券が出たことがないということです。また、セントウルSを制した馬がスプリンターズSも制するということが過去10年間一度もないということです。今年は、ハクサンムーンがセントウルSを制しましたが、このジンクスを破ることが出来るのでしょうか?圧倒的な1番人気馬も少ない傾向にあり、様々な予想が飛び交うのもスプリンターズSの特徴と言えるのではないでしょうか。
このスプリンターズS開催の翌週には、凱旋門賞(10月6日、2400㍍・芝)がいよいよ行われます。日本からはオルフェーヴルとキズナが出場します。日本語対応のブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」はすでにオッズを発表しています。26日午前11時時点で、オルフェーヴルが3.25倍で1番人気となっています。また、キズナも8.00倍で4番人気と日本馬の強さが海外でも高く評価されているようですね。
サムライ馬に凱旋門賞初制覇の夢を託しながら、スプリンターズSの1分ちょっとの短時間決戦を楽しもうではありませんか!!