ドバイの春が熱い！世界競馬の祭典「ドバイワールドカップ2015」が現地時間の28日（土）、中東のアラブ所長国連邦の首長国の1つドバイのメイダン競馬場で開催されます。この日は複数の重賞レースが一挙に開催され、世界中の競馬ファンを釘づけにします（下記参照）。
【ドバイワールドカップ2015主要レース】
・ドバイシーマクラシック（G1・芝2410）
・ドバイワールドカップ（G1・ダート2000）
・ドバイターフ（ドバイデューティーフリー、G1・芝1800）
・アルクォズスプリント（G1・芝1000）
・ドバイゴールデンシャヒーン（G1・ダート1200）
・ゴドンフィンマイル（G2・ダート1600）
・ドバイゴールドカップ（G2・芝3200）
・UAEダービー（G2・ダート1900）
※レース名をクリックすると単勝オッズがご覧いただけます。
1日でこれだけの重賞レースが行われるのはドバイワールドカップだけではないでしょうか。中でも、日本の競馬ファンが最も注目しているレースが「ドバイシーマクラシック」と「ドバイワールドカップ」なのではないでしょう。
ドバイシーマクラシック（出走時間：日本時間の29日午前1時15分頃）
今年の凱旋門賞2015で日本馬初の戴冠が期待されているハープスターが、日本のみならず世界中で人気を集めているようです。競馬の母国・イギリスの老舗ブックメーカー（スポーツブック）「William Hill（ウィリアムヒル）」が、ハープスターが出走を予定している「ドバイシーマクラシック」（G1、2410㍍・芝）の単勝オッズを発表しているので見てみましょう。
【ドバイシーマクラシック2015単勝オッズ】
※オッズは２３日午後７時現在。
ハープスター（牝4）は他の強豪馬を抑えて3.75倍で1番人気に挙げられています。同じく日本から参戦するワンアンドオンリー（牡4）は13.00倍で6番人気となっています。ハープスターを追うのがフランスのフリントシャー（牡5）と香港馬のデザインズオンローム（セ5）で5.00倍、米国馬のメインシークエンス（セ6）とフランス馬のドルニャ（牝4）がともに7.00倍で4番人気を分け合っています。
【ドバイシーマクラシック2014レース】
昨年のドバイシーマクラシックでは、ジェンティルドンナが世界に日本馬の強さを見せつけましたね。直線に入って前が詰まった状態で厳しい競馬となりましたが、うまく進路を切り替えて抜け出しゴールイン。ライアン・ムーア騎手の手綱さばきも見事でした。そのムーア騎手が今回鞍上するのがハープスターなんですね。
ハープスターがドバイシーマクラシック日本馬連覇とムーア騎手の連覇をかけて、メイダン競馬場のターフを走ります。2014年の桜花賞（G1、1600㍍・芝）馬は、オークス（G1、2400㍍・芝）ではヌーヴォレコルトに敗れて2着となりました。その後の札幌記念（G2、2000㍍・芝）では、昨日22日の阪神大賞典（G2、3000㍍・芝）で初となる3連覇を果たしたG1レース5勝馬のゴールドシップを破って優勝すると、そのまま凱旋門賞2014へとチャレンジしました。初挑戦となった凱旋門賞では「ウィリアムヒル」の単勝オッズで2番人気（7.00倍）に推されながらも、最後方からのレースで力を出し切れずに5着に沈みました。
【凱旋門賞2014レース】
今年初のレースとなった京都記念（G2、2200㍍・芝）では、キズナとの2強対決に注目が集まりましたがよもやの5着。ドバイシーマクラシックに向けてレース展開に課題の残るレースとなりました。これまで新馬戦から鞍上を務めてきた川田将雅騎手を替えて、ムーア騎手で勝負をかけざるを得ないというのが松田博資調教師や馬主の断腸の思いなのではないでしょうか。
もう1頭の日本馬であるワンアンドオンリーは、父・ハーツクライに継ぐ親子制覇なるかに注目したいところです。鞍上にはデムーロ騎手を迎えます。1番の強敵になるであろうフリントシャーは、昨年の凱旋門賞でトレヴに次ぐ2着、12月の香港ヴァ－ズを勝つなどその強さにも安定感があります。香港馬のデザインズオンロームはクイーンエリザベスⅡ世と香港カップを取るなど香港でNo.1の実力馬ですし、ベテランの域に入ってきたメインシークエンスは芝のG1レースで昨年4勝し、北米の古馬No.1の称号を得たこちらも実力馬です。ハープスターをそう簡単に勝たせてはくれないでしょう。
ドバイワールドカップ（出走時間：日本時間の29日午前2時頃）
メーンレースの「ドバイワールドカップ」（G1、2000㍍・ダート）には日本からエピファネイアとホッコータルマエが参戦します。ブックメーカー「ウィリアムヒル」が単勝オッズを発表しているので見てみましょう。
【ドバイワールドカップ2015単勝オッズ】
※オッズは２３日午後６時現在。
日本勢は、エピファネイア（牡5）が8.00倍で4番人気、ホッコータルマエ（牡6）は12.00倍で5番人気となっています。1番人気は米国馬のカリフォルニアクローム（牡4）で2.50倍となっています。同じく米国馬のリー（牡6）が4.50倍、昨年の同レース優勝馬の地元UAE馬のアフリカンストーリー（セ8）が7.00倍で3番手につけています。
【ドバイワールドカップ2014レース】
昨年のドバイシリーズでは、ドバイターフ（デューティーフリー）でジャスタウェイが勝って、シーマクラシックではジェンティルドンナが勝利して、最後のレース「ドバイワールドカップ」で日本馬が勝って3連勝といきたいところでしたが、期待されていたホッコータルマエは屈辱の16着に終わり、その夢はなりませんでした。昨年12月のチャンピオンズC（G1、1800㍍・ダート）、東京大賞典競走（G1、2000㍍・ダート）、そして前走の川崎記念（G1、2100㍍・ダート）とG1レース3連勝で、幸英明騎手を背中に乗せて雪辱を期します。
ドバイワールドカップ参戦が決定した時に驚いたのが、エピファネイアでした。エピファネイアは2013年の菊花賞（G1、3000㍍・芝）の勝ち馬で、さらに昨年のジャパンカップ（G1、2400㍍・芝）ではスミヨン騎手とのコンビで優勝しました。芝のG1レース2勝しているエピファネイアが今回、初めてダート戦に挑戦し、それがドバイワールドカップという世界最高峰のレースとなったわけです。12月末の有馬記念（G1、2500㍍・芝）以来約3か月ぶりのレースとなりますが、再びスミヨン騎手を鞍上に迎えてダートでどれだけ走れるかに注目です。
【ジャパンカップ2014レース】
エピファネイアとホッコータルマエ2頭に立ちふさがるのは、カリフォルニアクロームでしょう。昨年の米国2冠を達成し、北米の年度代表馬にも選ばれた強豪馬で、今回のレースでは頭一つ抜けた力を持っているのではないでしょうか。2番手のリーは昨年2月のドンH（G1、1800㍍・ダート）でレコード勝ちをしており、今年の同レースは2着でしたがやはり強いですね。地元UAEの英雄となったアフリカンストーリーは、前走となる3月7日のアルマクトゥームCR3（G1、2000㍍・ダート）で優勝し、満を持して連覇へと挑みます。
ドバイシーマクラシックもドバイワールドカップも日本馬を中心に非常に面白いレースになると思います。また、あまり日本ではなじみの薄い他の重賞レースも非常にレベルの高い競馬が行われます。今年のドバイワールドカップを機にぜひ観戦とスポーツベッティングで楽しんで頂ければと思います。
テレビ中継は、グリーンチャンネルが「2015ドバイワールドカップデー中継」として、28日午後10時30分～午後11時15分までと、翌日29日午前0時45分～午前3時までの2部放送で無料中継する予定です。
