オリンピック史上初めて南米大陸で8月6日から21日までの17日間かけて「第31回夏季五輪ブラジル・リオデジャネイロオリンピック」（リオ五輪）が開催されます。そこで、鈴木大地スポーツ庁長官が言う“御四家”（柔道、水泳、体操、レスリング）の一つである日本人を中心とした柔道の優勝予想を、海外のブックメーカー「Paddy Power」（パディー・パワー）のオッズから探ってみましょう。
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柔道界にとってリオ五輪の持つ意味
日本柔道は、94年バルセロナ五輪と、04年アテネ五輪では、男女合わせて、10個のメダルを獲得しました。これは柔道において、一つの国が獲得したメダル数としては、最高記録となっています。しかしそこから凋落の一度を辿り、12年ロンドン五輪では、史上初めて、男子柔道が金メダルゼロと言う屈辱を味わいました。“柔道御本家”の名は、取り戻せるのか、リオ五輪は柔道界にとって大きな意味を持つことになりました。
リオ五輪の柔道の日程は以下の通りとなっています（日程はすべて現地時間）。
【男子】
60キロ級：6日（高藤直寿）
66キロ級：7日（海老沼匡）
73キロ級：8日（大野将平）
81キロ級：9日（永瀬貴規）
90キロ級：10日（ベイカー茉秋）
100キロ級：11日（羽賀龍之介）
100キロ超級：12日（原沢久喜）
【女子】
48キロ級：6日（近藤亜美）
52キロ級：7日（中村美里）
57キロ級：8日（松本薫）
63キロ級：9日（田代未来）
70キロ級：10日（田知本遥）
78キロ級：11日（梅木真美）
78キロ超級：12日（山部佳苗）
※（カッコ）内は日本人出場選手
日本柔道リオ五輪メダル候補の精鋭(男子)たち
60キロ級：高藤直寿
【リオ五輪男子柔道60キロ級金メダルオッズ】
※オッズは４日午後４時現在
柔道初日に行われる男子60キロ級で、金メダルを取り、日本柔道の勢いをつけることになるでしょう。高藤の柔道は、誰も真似することができない天才柔道と各国選手から高く評価されており、オリジナル技で相手を仕留めていきます。ライバルとなるのはカザフスタンのスメトフで、高藤が欠場した昨年の世界選手権で優勝した実力者です。ダークホース的な存在としてはモンゴルのツエンドチルが挙げられ、高藤、スメトフとともにオッズはいずれも6.00倍が付けられています。金メダル最有力候補には韓国のキム・ウォンジンが2.87倍で挙げられています。
73キロ級：大野将平
【リオ五輪男子柔道73キロ級金メダルオッズ】
※オッズは４日午後４時現在
このクラスは日本が伝統的に強く、世界選手権でも5連覇中で、昨年の決勝でも日本人同士の決勝戦となり、大野将平が世界王者に輝いています。しかしブックメーカー「Paddy Power」の優勝オッズでは、在日韓国人３世の22歳のアン・チャンリムが2.62倍で最有力候補となっています。今年のヨーロッパチャンピオンのR.オルジョワ（アゼルバイゼン）が3.50倍で2番手、次いで僅差で大野が3.60倍で続きます。ロンドン五輪の金メダリストのＬ.シャフダトウアシビリ（ジョージア）、昨年のヨーロッパの王者S.ムキが7.00倍、ロシアのD.ヤルツェフが10.00倍で続きます。ここは日本では金メダル最右翼との評価高い大野に賭けてみるのもいいかもしれません。
66キロ級：海老名匡
【リオ五輪男子柔道66キロ級金メダルオッズ】
※オッズは４日午後４時現在
海老名匡は実績と実力は世界ナンバーワンですが、柔道には一発逆転があります。ブックメーカーの金メダルオッズでは、海老沼が4連覇を逸した昨年の世界選手権の王者アン・バウル（韓国）が2.20倍で優勝候補の筆頭となっています。60キロ級の元王者で、勝ち方を知っているウクライナのG.サンダリアと背負い投げを得意とするロシアのプリャエフが共に7.00倍、海老名は５番手となる10.00倍となっています。海老沼の柔道は、コンディションが整った時のパフォーマンスは抜群というタイプといえ、きっちりこの試合に仕上げてくれば十分金メダルも狙えるでしょう。
81キロ級：永瀬貴規
【リオ五輪男子柔道81キロ級金メダルオッズ】
※オッズは４日午後４時現在
昨年の世界選手権王者永瀬貴規が、難敵の多いこのクラスを制するか？世界的に一番層の厚いこの階級は、日本人選手がこれまでなかなか勝てないクラスでした。この層の厚いクラスを久々に破る選手が永瀬で、大きな期待がかかります。オッズの方も、最大のライバルとなりそうなのが、14年の世界王者チリキシビリ（ジョージア）で、長瀬とともに3.00倍と最高評価を受けています。二人を追うのが、カナダのヴァロアーフォルティエで4.00倍などがおり、強豪が目白押しのクラスです。そして13年の世界王者ビエトリ（フランス）も侮りがたいライバルとなりましょう。
90キロ級：ベイカー茉秋
【リオ五輪男子柔道90キロ級金メダルオッズ】
※オッズは４日午後４時現在
アメリカ人の父と日本人の母を持ち、今人気上昇中のベイカー茉秋は、昨年の世界選手権3位の実力と、グランドスラム大会3勝した実績を買われて代表入りしました。そのベイカーが3.00倍と「Paddy Power」のオッズではこのクラスのトップです。ベイカーに次いで高い評価を得たのは、昨年の世界選手権を制した韓国のクアク・ドンハンの3.50倍です。そしてジョージアの長身選手V･リパルテリア二の4.50倍、ハンガリーの実力者K.トートの8.00倍など実力者がそろい、ハイレベルな戦いが予想されます。
日本柔道リオ五輪精鋭(女子)たち
52キロ級：中村美里
【リオ五輪女子柔道52キロ級金メダルオッズ】
※オッズは４日午後４時現在
リオが3度目の五輪となる中村美里は過去のオリンピックでは、銅メダル、2回戦敗退と悔しい思いをしており、今回のリオ五輪で金メダルを獲得し、リベンジできるか注目が集まります。そのライバル1番手が、世界選手権連覇のケルメンディ（コソボ）で、オッズはトップの4.00倍、世界選手権2位のキトウ（ルーマニア）も同じく4.00倍となっています。中村はこの二人を4.33倍で追う展開です。地元ブラジルのミランダが6.00倍のオッズで、ここまでが金メダル候補と言えるでしょう。
57キロ級：松本薫
【リオ五輪女子柔道57キロ級金メダルオッズ】
※オッズは４日午後４時現在
リオで有終の美を飾れるか、美しき野獣・松本薫―。この階級は、その強烈な個性がインパクトを与え、ロンドン五輪の金メダリストで“野獣”のニックネームを持つ松本を中心に展開するでしょう。そのライバルとなるのは、ロンドン五輪決勝で松本に敗れた14.00倍のカプリオリウ（ルーマニア）、パウィア（フランス、11.00倍）等が絡んでくるでしょう。松本のオッズは、韓国の実力者キム・ジャンディとともに6.50倍で2番手、アメリカのM.マロイが9.50倍のオッズとなっています。金メダル最有力にはモンゴルのD.スミヤが2.00倍の名前が挙がっています。
ブックメーカー「Paddy Power」ではリオ五輪柔道の全階級の金メダルオッズを発表していますので、あなたの好きな選手、応援している選手を探しながらブックメーカーとともにリオ五輪を楽しんでみてはいかがでしょうか？最後に、リオ五輪柔道でメダル獲得が期待できる選手たちをまとめておきます。
【英ブックメーカーリオ五輪柔道オッズ日本人関係まとめ（予想）】
＜金メダル＞60キロ級男子：高頭直孝、81キロ級男子：永野貴規、90キロ級男子：ベイカー菜秋
＜銀メダル＞48キロ級女子：近藤亜美、52キロ級女子：中村美里、57キロ級女子：松本薫
＜銅メダル＞66キロ級男子：海老沢匡、73キロ級男子：大野将兵、100キロ級男子：阿倍龍之介、63キロ級女子：田代未来、78超級女子：山部佳苗
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