NCAAバスケが最も熱くなる3月―マーチマッドネス―がいよいよ到来です!今シーズンは、ケンタッキー大、ビラノバ大、デューク大、そしてウィスコンシン大の4校が第1シードの座を獲得し、「ファーストフォー」が開幕する3月17日から、ナショナルチャンピオンシップが行われる4月6日まで熱戦が繰り広げられます。
早速ですが、アメリカ現地時間の15日に組み合わせが決定しましたので、お知らせします。ミッドウエスト(中西部地区)、イースト(東地区)、サウス地区(南地区)、そしてウエスト(西地区)の4地区各15チームに、ファーストフォーを勝ち抜いた各1チームを加えた各地区16チーム、計64チームが全米No.1の称号をかけて争います。
【NCAAカレッジバスケットボール2015トーナメント表】
※「Yahoo.com」から抜粋
各地区で第1シードから第16シードまでが出そろいました。昨年のトーナメントで第1シードを獲得していたフロリダ大、アリゾナ大、ヴァージニア大、ウィチタ州立大は第1シードからは姿を消しています。中でもフロリダ大はトーナメント出場すらかないませんでした。いかに2シーズン続けて勝ち続けるのが難しいかを物語っていますね。
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では、今回のNCAAバスケットボール2015トーナメントを制するのはどのチームでしょうか?日本語に対応しているブックメーカー(スポーツブック)である「William Hill(ウィリアムヒル)」が優勝オッズ(アウトライト)を発表しましたので見てみましょう。
【NCAAバスケットボールトーナメント2015優勝オッズ】
※オッズは16日午後4時現在
ケンタッキー大が2.20倍で優勝最有力候補に挙げられています。優勝2番手にはアリゾナ大で8.00倍、3番手にはウィスコンシン大の10.00倍となっています。第1シード残りの2チームは、デューク大は10.00倍、ビラノバ大は11.00倍のオッズが付いています。ダントツの優勝候補と目されているケンタッキー大を破るチームは現れるのでしょうか?
ミッドウエスト(中西部地区)
34連勝と無敗でSECを制したケンタッキー大が、1976年以来となる無傷でのナショナルチャンピオンの偉業に挑戦します。ケンタッキー大は全体でも第1シードであり、APランキングでもトップに君臨しており、今シーズンの優勝最有力として疑う人はいないでしょう。そのケンタッキー大の初戦(ラウンド64)は、第16シードのルイビル大と対戦します。昨年のトーナメントではナショナルチャンピオンシップまで進出したものの、コネティカット大に54-60で敗れたケンタッキー大は9回目の王座を目指して、そのリベンジに燃えます。
第2シードには、Big12のレギュラーシーズンを制したカンザス大(26勝8敗)が収まりました。現地14日に行われたカンファレンスチャンピオンシップではアイオワ州立大に66-70で敗れました。この負けが少々気がかりの中、カンザス大は初戦でニューメキシコ州立大(23勝10敗)と対戦します。
第1シードのケンタッキー大と第2シードのカンザス大には因縁があります。2012年のナショナルチャンピオンシップで両チームは対戦しており、その時はケンタッキー大が67-59で勝っています。となると、カンザス大はケンタッキー大との対戦が予想される“エリートエイト”(ラウンド8)でリベンジを果たしたいところでしょう。今シーズン両者は一度対戦しており、その時はケンタッキー大が72-40で圧勝しています。
第3シードにはACCトーナメントチャンピオンのノートルダム大(29勝5敗)、第4シードにはチーム記録となる26勝をレギュラーシーズンで挙げたメリーランド大(27勝6敗)となりました。
イースト(東地区)
ビッグイーストを制したビラノバ大(32勝2敗)がチームとして2度目となる第1シードを獲得しました。初戦のラウンド64では第16シードのラファイエット大(20勝12敗)と対戦します。
ビラノバ大は1985年のナショナルチャンピオンシップでジョージタウン大を66-64で破り、初の全米No.1に輝きました。この試合は前年優勝チームのジョージタウン大を破ったこともあり、アップセットが起きたと大きく騒がれました。ビラノバ大はその偉業からちょうど今年で30年目の節目を迎え、もう一度栄冠を勝ち取るチャンスが訪れました。
しかしです。このイーストには大きな壁が立ちふさがっています。それは昨年の同地区第1シードで今回は第2シードとなっているヴァージニア大(29勝3敗)です。ACCトーナメントのセミファイナルでノースキャロライナ大に敗れはしたものの、全米を代表するスコアラーであるジャスティン・アンダーソンがケガから復帰しました。ヴァージニア大とビラノバ大でのエリートエイトの戦いになるのでしょうか。
第3シードはオクラホマ大(22勝10敗)、第4シードはルイビル大(24勝8敗)、第5位シードには北アイオワ大(30勝3敗)が獲得しています。
サウス地区(南地区)
20年連続でNCAAトーナメント出場を決めたデューク大(29勝4敗)が第1シードを獲得しました。5回目のナショナルチャンピオンを目指して初戦のラウンド64で、ファーストフォーを戦う北フロリダ大(23勝11敗)とロバート・モリス大(19勝14敗)の勝者と対戦します。
デューク大はACCで2位となり、ACCトーナメントではセミファイナルでノートルダムに敗れましたが、サウス地区でのトップシードを得ることが出来ました。ACCの歴史でも指折りのプレイヤーに数えられているルーキーのジャリル・オカファーがチームをけん引します。彼の支配的で攻撃的なインサイドへ果敢に切り込むプレーは、他のプレイヤーのスペースを作り、得点チャンスをも演出しています。守備力には若干の不安があるデューク大ですが、サウス地区のNo.1であることは揺るがないでしょう。
これに対抗したいのが第2シードのゴンザーガ大(32勝2敗)でしょう。ゴンザーガ大にも全米を代表する攻撃的な選手であるカイル・ウィルジャー(Kyle Wiltjer)がいます。彼はケンタッキー大からトランスファー(移籍)してきた選手です。非常にタレントぞろいのチームで、デューク大とのエリートエイトでの戦いが実現すれば、非常に面白いアクティブな試合になるでしょう。ゴンザーガ大は初戦で北ダコタ大(23勝9敗)と対戦します。
第3シードにはアイオワ州立大(25勝8敗)、第4シードにはジョージタウン大(21勝10敗)、第5シードにはユタ大(24勝8敗)となっています。
ウエスト(西地区)
第1シードにはBig Tenを制したウィスコンシン大(31勝3敗)が輝きました。ウィスコンシン大は初戦で第16シードのコースタルキャロライナ大(24勝9敗)と対戦します。
第1シードのウィスコンシン大と第2シードのアリゾナ大(31勝3敗)は紙一重の差だったと思います。実際、勝率は同じであり、さらにアリゾナ大はPac-12のレギュラーシーズンタイトルを獲得し、オレゴン大を破ってトーナメントも制しています。しかしながら、ウィスコンシン大はBig Tenチャンピオンシップでミシガン州立大にオーバータイムの末69-80で敗れていますが、これまでの実績でウィスコンシン大が上回ったために第1シードを獲得できたものだと思われます。
第1シード争いからも非常に厳しい争いが行われているウエスト地区は今回のトーナメントでは最も厳しいグループになりました。第2シードのアリゾナ大をはじめ、第3シードのベイラー大(24勝9敗)、第4シードのノースキャロライナ大(24勝11敗)、第5シードのアーカンソー大(26勝8敗)など非常に力を持ったチームが集まりました。非常にタフであり、最も勝ち上がりの予想が難しいと言えるでしょう。
エリートエイトでの「ウィスコンシン大―アリゾナ大」が実現すれば、本当はどちらが第1シードだったのかを決着することもできるでしょう。でも、そう簡単にこのカードが実現するとは思えません。最もウエスト地区が熱狂するのではないでしょうか。
あなたは今年のNCAAバスケットボールトーナメントの行方をどう予想しますか?
3月17日から4月6日までどんな戦いが繰り広げられるのか?NCAAバスケットボールトーナメントについてブックメーカー各社も、試合ごとのオッズ等を随時発表していきます。「マーチマッドネス」を体感できる1か月となりそうです。