【ブックメーカー】ソチ五輪への道:「銀メダルを獲得した二人が狙うは金メダルのみ」~第6回:スキージャンプ団体&ノルディック複合LH~

葛西 紀明

すでに銀メダルを獲得している二人のスキーヤーがソチ五輪2つ目のメダルを狙う―。

今度は表彰台のてっぺんに。

16日に行われたスキージャンプラージヒル(LH)で、41歳の葛西紀明が277.4点を獲得し、金メダルまであと1.3点差に迫る銀メダルを獲得しました。悲願のメダルを獲得した葛西のテイクオフに、日本中のみならず世界が絶賛しましたね。

みなさんの記憶には新しいこととは思いますが、歓喜の銀メダルジャンプのハイライト映像を下記画像をクリックすればご覧いただけます。

スキージャンプ男子個人ラージヒル 表彰式

世界5大通信社の一つであるロイター通信は「葛西は日本の至宝だ」と大々的に報じていましたし、金メダルを獲得したカミル・ストッフですら会見で葛西の偉業を称賛していました。

ソチ五輪 ロゴカミル・ストッフ

しかし、葛西の夢はまだ終わりません。45歳で迎える平昌(ピョンチャン)五輪で金メダルを狙うと公言しました。もはや「レジェンド」の枠を超えてしまっている葛西の強靭さにただただ驚くばかりです。

でも、その前に葛西にはソチ五輪でやり残したことがあります。それは18日午前2時30分からスキージャンプ団体が行われ、日本は長野五輪以来のメダル獲得を狙います。いや、「金メダル」を狙います。

888sports 120x60_JP欧州のブックメーカー「888sport」がスキージャンプ団体の勝敗オッズを発表していますので、見てみたいと思います。

【スキージャンプ団体勝敗オッズ】
スキージャンプ団体勝敗オッズ

日本が金メダル最有力とブックメーカーはオッズを弾いていますね。表彰台オッズ(1-3)を見ても、表彰台は固いのかなという数字(1.15倍)ですね。

今回のスキージャンプの日本勢には大きな期待が持てます。何も葛西だけではありません。ほかの3選手も安定したいいジャンプをソチ五輪で見せています。

スキージャンプ日本代表4人集合写真

先日行われたラージヒル個人の成績を団体として考えた場合、2位の葛西が277.4点、9位の伊東大貴が252.5点、10位の清水礼留飛が252.2点、13位の竹内択が249.3点で、これらの得点を合計すると1031.4点となり、ライバルのドイツやオーストリアを遥かに凌いで金メダルなんです!4人のジャンプはソチに入って130㍍超のジャンプをコンスタントに出しており、葛西の活躍もあってさらに勢いづいています。

葛西は会見で団体戦を戦う自信をみなぎらせてこう言っていました。「金メダルを狙えるくらいまで上がってきている団体で(個人銀メダルの)悔しさを晴らしたい」と。若手と大ベテランの融合で悲願の金メダルを期待しましょう!

銀メダルの次を狙うスキーヤーがもう一人います。それは、18日午後6時30分から行われるノルディック複合ラージヒル(LH)に出場する渡部暁斗です。

渡部 暁斗エリック・フレンツェル

12日に行われたノルディック複合ノーマルヒル(NH)前半のジャンプで、渡部は100.5㍍を飛んで首位のエリック・フレンツェルに6秒差で後半の距離を迎えました。その距離では互いに入れ替わりながら首位争いを演じ、最後はフレンツェルが抜け出して金メダル、渡部は日本複合勢としては20年ぶりとなるメダル(銀)を獲得しました。

下記画像をクリックすれば、ノーマルヒル後半距離のダイジェスト映像がご覧いただけます。抜きつ抜かれつのデッドヒートが繰り広げられましたね。

渡部暁斗インタビュー(スキーノルディック複合男子個人ノーマルヒル前半ジャンプ後)

船木 和喜渡部は、今回のラージヒルにもう一つ日本の歴史に名を刻もうとしています。それは五輪1大会中に個人種目で複数のメダルを獲得するという偉業です。1998年の長野五輪でスキージャンプの船木和喜氏と、スピードスケートの清水宏保氏が打ち立てた「個人複数メダル」の偉業を16年ぶりに達成しようとしています。

 

ウィリアムヒルでは、渡部の偉業達成はなるのでしょうか?日本語対応のブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」が金メダルオッズと表彰台(3位以内)オッズを発表しているので紹介しておきます。

【ノルディック複合LH金メダルオッズ】
ノルディック複合LH金メダルオッズ

【ノルディック複合LH表彰台オッズ】
ノルディック複合LH表彰台オッズ
※ともにオッズは17日午後6時現在

NHを制したフレンツェルがラージヒルもという見方が強いようです。その対抗馬の筆頭として渡部を位置付けている感じです。しかし、わかりませんよ。メダルを一つ獲得した渡部からはNHにはあった「メダルへの重圧」がスッと抜けた感じです。

「ノーマルヒルよりも余裕をもって挑める。銀メダルは取ったのであとは金メダルを取りに行く」

渡部はラージヒルではより積極的な試合を演じることでしょう。加藤大平や永井秀昭にも渡部に続いてほしいですね。

永井 秀昭 加藤 大平

葛西率いる日本ジャンプ陣のスキージャンプ団体と、日本初となるノルディック複合個人での「金メダル」を大いに期待しましょう!

頑張れ、ニッポン!!

【ソチ五輪関連記事】
ソチ五輪への道:「過去最強の布陣で金メダルを狙う三人のサムライスケーター:羽生結弦、町田樹&高橋大輔」~第5回:フィギュアスケート男子~
ソチ五輪への道:「15歳の平野、金メダルなるか!?日本のお家芸・複合の渡部、好調維持し表彰台狙う」~第4回:スノーボードハーフパイプ&ノルディック複合~
ソチ五輪への道:「女子モーグルは伊藤&上村、スピードスケート男子500㍍は加藤&長島でW表彰台狙う」~第3回:モーグル&スピードスケート~
ソチ五輪への道:「女子、高梨沙羅の金メダルに期待大!男子は41歳ベテランの葛西紀明が表彰台狙う」~第2回:スキージャンプ~
ソチ五輪への道:「男子は羽生、高橋、町田、女子は浅田、鈴木、村上がメダルを狙う」~第1回:フィギュアスケート~

タイトルとURLをコピーしました